
金継ぎの器ニャ
名もなき職猫たち
原作:金継ぎ(Kintsugi)(日本の伝統工芸, 15世紀頃〜)
見習い学芸員の話
猫の国に、大切な器を割ってしまった猫がいたにゃ。
泣きながら欠片を集めていると、
年老いた職猫がやってきて言ったにゃ。
「捨てなくていいにゃ。
この傷を、金で繋いでみようにゃ」
割れた線を隠すんじゃなく、
金色の川のように、堂々と見せたんだにゃ。
すると不思議なことに、
器は前よりずっと美しくなったにゃ。
職猫は言ったにゃ。
「傷は隠すものじゃないんだにゃ。
傷があったから、今のあなたがいるんだにゃ」って。
あなたの心の傷も、
金色に輝く日が来るにゃ。
🌿 この作品の背景
金継ぎは、室町時代に生まれた日本独自の修復技術にゃ。
壊れたものを「なかったこと」にするんじゃなく、
傷跡を金で飾って、新しい美しさを生み出すんだにゃ。
猫の国では、「傷は恥じゃなく勲章」
「壊れても終わりじゃない」という教えを、
この器から学んでいるにゃ。