水は、ほんとは苦手だにゃ。
『お風呂』って言われると、すこし身構えてしまう。
でも、お湯と、泡と、湯気が一緒になると、それはもう『水』じゃなくて、別のもの。
頭にちょこんと、泡を乗せてみた。
鏡のなかのぼくが、ふわふわの帽子をかぶってる。似合ってる、と思う。たぶん。
『苦手なものを、すこし好きになる方法』って、たぶん、こういうこと。
形を変えてあげると、急に、なじめるようになる。
……ところで、泡って、なんで消えるんだにゃ?
さっきまであったのに、いつの間にか、なくなってる。
泡って、思ってるよりずっと、はかないんだにゃ。