
ふさふさのにゃんたる
金魚鉢のなかの宇宙
毎日見てるはずのものに、急に『はじめまして』って気持ちになることが、あるんだにゃ。
ふと持ち上げて、光に透かしてみた。
水のなかに、小さな星みたいなものがキラキラしてた。
金魚がいて、水草があって、光がさしてる。
ぼくは、ただ、餌をあげる役だと思ってたけど、
この鉢のなかには、たぶん、ぼくが思ってたよりずっと豊かな世界があった。
『見てるのに気づいてないこと』が、世界には、たくさんある。
慣れちゃって、もう、目に入らなくなってるもの。
たまにこうやって、光に透かしてみるのも、悪くないんだにゃ。
……ちなみに、金魚は、ぼくを見て、ちょっと迷惑そうだった。
急に持ち上げられたら、それは、まあ、そうだ。
明日は、もうちょっとそっと、見るにゃ。