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🔬 猫の国 研究所

悲しい曲を聴くと
なぜか気持ちいいのは、
脳が「安全な悲しみ」
味わっているから

…失恋ソングをリピートしちゃう理由、
あるかもにゃ。

🐱
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落ち込んでる時に限って
こうなりがちにゃ。

明るい曲を聴こう……
……
やっぱりこの曲にしよ
(失恋ソング3回目のリピート)

悲しい時に悲しい曲を聴いて、
なぜかちょっと楽になる。

これ、矛盾してるにゃ。
でも、脳科学的には
矛盾してないかもしれないにゃ。

🧪 研究① プロラクチン仮説

悲しみを感じると、
「慰めホルモン」が出る

オハイオ州立大学のHuron博士が、面白い仮説を出したにゃ。

💡 プロラクチン仮説

人は泣いたり悲しみを感じたりすると、
プロラクチンというホルモンが分泌されるにゃ。

プロラクチンは本来、
悲しみや喪失の痛みを和らげるための
慰めのホルモンにゃ。

Huron博士の仮説はこうにゃ。

悲しい音楽を聴く → 脳が「悲しい」と反応 → プロラクチンが出る → でも実際には何も失っていない → 慰めの効果だけが残る

…つまり、痛みなしで鎮痛剤だけもらってるような状態にゃ。

ただし、この仮説は後の実験で完全には確認されなかったにゃ。プロラクチンの有意な上昇は見られなかった研究もあるにゃ。

科学は正直にゃ。

🧪 研究② 音楽とドーパミン

鳥肌が立つ瞬間、
脳はドーパミンを
放出していた

モントリオール神経学研究所のBlood博士とZatorre博士が、音楽を聴いて「鳥肌が立つ」瞬間の脳を撮影したにゃ。

📊 結果

音楽で強い感動を覚えた瞬間、
脳の報酬系(食事やセックスと同じ領域)が
活性化し、

ドーパミンが放出

これは悲しい曲でも起きたにゃ。
曲が悲しいかどうかじゃなくて、
感情が動いたかどうかが鍵だったにゃ。

悲しい曲で泣いた時、
「なんかスッキリした」と
感じたことがあるなら、
脳がドーパミンを出してた
可能性があるにゃ。

🧪 研究③ 「安全な悲しみ」理論

本当の危険がないから、
悲しみを「楽しめる」

2015年のシステマティックレビューで、悲しい音楽が快感を生むメカニズムがいくつか整理されたにゃ。

💡 なぜ悲しい曲は気持ちいいのか

① 安全な距離
実際に失恋してるわけじゃない。
「安全圏から悲しみを味わえる」にゃ。

② 共感の快感
「この歌詞、分かる…」という共感自体が
報酬になるにゃ。

③ 感情の代理体験
自分では泣けない時、
音楽が「代わりに泣いてくれる」にゃ。

ちなみに、悲しい曲で感動しやすい人は
共感性が高い人だったという研究もあるにゃ。

繊細な人ほど、悲しい曲に癒されるのかもしれないにゃ。

🐱 猫の国の研究所より

ここからは、
研究所の考察にゃ。

ここまでのデータを並べて、
研究所が思ったことをひとつだけにゃ。

失恋した夜。
同じ曲を何十回もリピートしたこと、ないにゃ?

友達に「もう聴くなよ」って言われて、
「分かってる」って答えて、
また聴いたにゃ。

あの時、自分でも不思議だったかもしれないにゃ。
悲しくなるのに、なぜ聴くのか。
辛くなるのに、なぜ止められないのか。

でも今日のデータを見ると、
あれは壊れてたんじゃなくて、
治してたのかもしれないにゃ。

安全な場所で、安全な悲しみを味わう。
本当の傷に触れる代わりに、
曲が代わりに泣いてくれる。

「悲しい時に明るい曲聴きなよ」
って、よく言われるにゃ。

でも、脳はそうは思ってなかったにゃ。

悲しい曲をリピートしてる自分を、
「暗い」と思わなくていいかもにゃ。

最後にひとつだけにゃ。

悲しい曲は、
心の湿布
かもしれない。

共感性が高い人ほど、
悲しい曲で癒されるという研究があったにゃ。

繊細な人ほど、音楽に救われる。

あなたがあの曲を
何十回もリピートしたのは、
弱さじゃなくて、
感じる力の強さだったのかもしれないにゃ。

今夜、聴きたい曲はあるにゃ?

📚 参考文献

この記事で紹介した研究

Huron, D. (2011). Why is sad music pleasurable? A possible role for prolactin. Musicae Scientiae, 15(2), 146-158.
Sachs, M. E., et al. (2015). The pleasures of sad music: a systematic review. Frontiers in Human Neuroscience, 9, 404. PMC4513245
Blood, A. J. & Zatorre, R. J. (2001). Intensely pleasurable responses to music correlate with activity in brain regions implicated in reward and emotion. PNAS, 98(20).
Eerola, T., et al. (2016). Being Moved by Unfamiliar Sad Music Is Associated with High Empathy. Frontiers in Psychology, 7, 1176.
上記の研究知見をもとに、ニャンタルヘルスが独自に構成・考察したものです。原論文の翻訳ではありません。記事の内容は情報提供を目的としたものであり、医学的・心理学的な診断やアドバイスではありません。つらい状況にいる方は、信頼できる専門家にご相談ください。

著者:研究所のねこたち|ニャンタルヘルス
🐱 猫の国 研究所 ― nyantal.com