🔬 猫の国 研究所
夫が「俺はどっちの味方も
しない」と言うのは、
中立じゃなくて
固まってるだけだった?
…「板挟みすぎて動けない夫」を、
家族療法は三角形と呼ぶにゃ。
こんな会話、ないにゃ?
彼が一番動いてほしいときに、
ぴたっと固まる。
「中立」と言うけど、
実質「何もしない」と同じにゃ。
この現象、
家族療法では名前がついてるにゃ。
アメリカの精神科医Murray Bowen博士が提唱した、家族療法の中核概念にゃ。
Bowen博士の発見——
二人の人間関係に緊張が生じると、
人は無意識のうちに
三人目を引き込もうとするにゃ。
なぜか?
二人だけだと正面から向き合わなきゃいけない。
三人目がいれば、
緊張を分散できるからにゃ。
これは家族で最も頻繁に起きるパターンにゃ。
つまり——
姑と妻の間に緊張がある時、
夫が三角の頂点に置かれるのは
家族システムの自動現象にゃ。
彼が意図して中立じゃない。
緊張が彼を中央に押し込んでるにゃ。
「俺はどっちの味方もしない」
それは、
中立を選んだんじゃなくて、
三角の真ん中で固まってる
状態かもしれないにゃ。
Bowen博士の弟子Kerr博士たちの研究で、三角化の副作用が詳しく分析されたにゃ。
夫が中立を演じる時——
母には「妻はちょっと違う」と言い
妻には「母も悪気はない」と言う
これは「優しさ」に見えて、
実は両方の関係を浅く保つにゃ。
なぜか?
どちらかに肩入れすると、
もう一方との関係が壊れるから、
彼にとっては脅威にゃ。
結果として——
*問題は解決されないまま、
緊張だけが*
妻に向かって流れていくにゃ。
彼が「板挟みでつらい」と言うとき、
それは嘘じゃないにゃ。
でも、つらいのは妻側のほうが大きいにゃ。
なぜなら、三角化の構造では
緊張が立場の弱い側に集まるからにゃ。
Titelman博士の家族療法研究では、三角化の健全な形と病的な形が区別されてるにゃ。
Healthy Triangle(健全な三角)
緊張時には三角を作るが、
緊張が解けたら二人関係に戻る
→ 流動的、状況対応的
Rigid Triangle(固定化した三角)
三角がデフォルトになる
→ 直接対話せず、常に三人目を介する
→ 緊張が解けない、問題が固定化する
嫁姑問題で起こりがちなのは、
Rigidな三角にゃ。
「お義母さんに言ってきて」
「あなたから言って」
これが毎回繰り返されるなら、
三角が固まってるかもしれないにゃ。
そして、固まった三角の中で
一番疲れるのは、
緊張の受け皿になってる人にゃ。
ここまでのデータを並べて、
研究所が思ったことを書くにゃ。
「私から言って」
と頼んで、
「俺はどっちの味方もしない」と返された夜。
味方じゃないんだ
と思って、ベッドの隅で
ぽつんとしたかもしれないにゃ。
でもにゃ。
Bowen博士の理論が見せたのは、
彼はあなたの味方じゃないんじゃなくて、
三角の真ん中で固まってる
だった、ということにゃ。
意地悪じゃない。
冷たいんでもない。
家族システムの圧力に押されて、
動けなくなってるにゃ。
そしてその動けなさが、
結果としてあなたに緊張を流してる、
というのが副作用にゃ。
これはひとつの見方にゃ。
でも研究所のねこたちが思うのは——
三角を解くには「二人の対話」が要る
にゃ。
姑と妻が夫を介さず直接話す
(or 夫と妻が姑を介さず直接話す)
それが、Bowen療法の答えにゃ。
つまり——
夫を真ん中から下ろすにゃ。
もちろん、現実は難しいにゃ。
姑と直接話せる関係なら、苦労してない。
でも、夫を介さないと意識するだけで、
少し変わることがあるにゃ。
例えば——
姑から何か言われた時、
夫に翻訳してもらうんじゃなく、
「ありがとうございます。
私たちはこうしてます」と直接言う。
夫を伝令役にしないこと。
小さくても、それは
固まった三角を緩める一歩にゃ。
最後にひとつだけにゃ。
「中立」は
優しさに見えて、
実は緊張を流す配管にゃ。
そして受け皿になる人が、
いちばん疲れるにゃ。
彼を真ん中から下ろす。
二人の問題は、二人で。
それが家族療法の原則にゃ。
優しい三角に見えても、
固まった三角は、必ず誰かを潰すにゃ。
あなたが潰れる前に、
三角の解き方を試してみていいにゃ。
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