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🔬 猫の国 研究所

義母の
「息子を取られた」感情は、
本当に脳の中で起きていた
ものだった?

…「結婚=息子の卒業」が、
彼女の中では起きていないかもにゃ。

🐱
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こんなこと、ないにゃ?

お義母さんから息子に毎日電話
夫だけ実家に呼ばれる
息子の好物はね、と私の前で説明
結婚式の時、母が泣き崩れた
(息子を返してくれって、心が言ってる)

結婚して何年経っても、
息子を返してもらえてない感じ。

「私を敵視してる」と思ったり、
「あの人が異常」と思ったり。

でも、もしかしたら
彼女の中で別のことが起きてるかもしれないにゃ。

🧪 研究① 母-息子の繋がりは、結婚後も*続く*

結婚で「親子関係」は
*終わらない*。
むしろ別の形で*強くなる*ことも

南カリフォルニア大学のSilverstein博士たちが、世代間関係を1万人以上で追跡した大規模研究にゃ。

💡 結婚後の親子関係

Silverstein博士たちが見つけたのは——

親子関係は結婚で一旦緩むのが
欧米の標準

だが日本やアジア圏では——

母-息子の繋がりは結婚後も
ほぼ変わらず維持される傾向

しかも、息子側よりも母側
強くこの繋がりを維持しようとする

つまり——
*息子は卒業したつもりでも、
母は卒業させていない*
ことが、構造的に起きやすいにゃ。

彼女にとって、
結婚は息子との関係の終わり
じゃないにゃ。

*30年続いてきた愛着が、
そのまま継続*してるにゃ。

「結婚したんだから、もう独立した家庭」

それは、あなたや夫の感覚かもしれないにゃ。

でも、義母にとっては——
彼が独立した家庭を持っただけで、
親子関係は卒業してない
のかもしれないにゃ。

🧪 研究② 空の巣症候群と「役割の喪失」

子どもが巣立つとき、
母親は*自分の役割を一つ失う*——
それが空の巣症候群

サイモンフレーザー大学のMitchell博士たちが、空の巣症候群を多角的に分析したにゃ。

💡 母親に起きていること

子どもが結婚して家を出ていくとき、
母親には次のことが起きる——

① 役割の喪失
「母」として20-30年生きてきた自分が、
急に必要とされなくなる

② アイデンティティの揺らぎ
「私は何者なのか」

③ 自由と寂しさのアンビバレンス
解放感と孤独感が混じる

これが中年期の女性の40-50%
が経験する「empty nest syndrome」にゃ。

*義母の振る舞いは、
「あなたへの攻撃」じゃない*にゃ。

それは、彼女自身の中で起きてる
アイデンティティ危機
が、表に出てきてるだけかもしれないにゃ。

🧪 研究③ 「母」役割を手放せない構造

*「いい母」役割*を生きてきた人ほど、
それを手放すのが*難しい*

Raup & Myers の研究では、空の巣症候群がより深刻になる条件が分析されてるにゃ。

📊 リスク要因

空の巣症候群が重くなるのは——

① 子育てがアイデンティティの中心だった
母親役割以外の自分像が薄い

② 子どもとの関係が密接だった
(特に息子との場合、強い愛着)

③ 仕事を持ってこなかった
社会的役割が家庭中心

この3条件が揃った母親が、
息子の結婚を最も
喪失体験として経験しやすいにゃ。

義母の世代の多くの女性は、
*専業主婦として、
子育てを生涯の仕事として*
生きてきたにゃ。

その「仕事」が終わるのが、
息子の結婚なんにゃ。

それは、嫁の問題じゃなく、
彼女自身の人生の節目にゃ。

🐱 猫の国の研究所より

ここからは、
研究所の考察にゃ。

ここまでのデータを並べて、
研究所が思ったことを書くにゃ。

義母の振る舞いを見るたび、
息子を返してくれって
心が言ってる
ような気がして、
こっちが悪者に感じた夜があるかもしれないにゃ。

でもにゃ。

Silverstein博士やMitchell博士のデータが見せたのは、
義母の振る舞いはあなたへの攻撃じゃなくて、
彼女自身の喪失体験
だったということにゃ。

息子は彼女にとって、
30年の人生の中心にゃ。
それが別の女性と暮らし始める
結婚式で泣き崩れるのは、
嬉しさじゃなく、お別れ
だったのかもしれないにゃ。

🐱 猫の国の研究所より(つづき)

これはひとつの見方にゃ。

でも研究所のねこたちが思うのは——

義母を救うのは、嫁の仕事じゃない
にゃ。

彼女の空の巣感を、
あなたが埋めてあげる必要はないにゃ。

それは、彼女自身が
新しい役割を見つける仕事にゃ。
趣味、友人、ボランティア。
*息子以外の場所に
自分を再配置する*作業を、
彼女が自分でやるにゃ。

ただ、構造を知ると、
受け流しやすくなることがあるにゃ。

「私への攻撃じゃなく、
彼女の喪失反応なんだ」
脱・個人化して見ると、
少し肩の力が抜けるかもしれないにゃ。

そして夫の役割が大事にゃ。
彼が、母と適切に距離を作り、
妻との家庭を
第一優先と示すことが、
彼女に息子の卒業
ゆっくり伝えることになるにゃ。

最後にひとつだけにゃ。

義母は
じゃなくて、
役割を一つ失った人
かもしれないにゃ。

彼女の振る舞いを
個人攻撃として受けると消耗するにゃ。

喪失反応として見ると、
少し違う景色になるにゃ。

それでも疲れるなら、
距離を取ってよい。
彼女の喪失を、あなたが埋める
必要はないにゃ。
それは、彼女自身の旅にゃ。

📚 参考文献

この記事で紹介した研究

📋 研究所のほかのレポートにゃ

🔺
📋 RESEARCH No.81

夫が「俺はどっちの味方もしない」と言うのは、*中立*じゃなくて*固まってる*だけだった?

…「板挟みすぎて動けない夫」を、家族療法は*三角形*と呼ぶにゃ。

📉
📋 RESEARCH No.83

嫁姑の不和は、*夫婦の離婚率を強く予測する*——という縦断研究があった?

…「夫婦の問題」だと思ってたものが、実は別の場所から来ているかもにゃ。

🪑
📋 RESEARCH No.80

義母とうまくいかないのは「相性」じゃなくて、*立場上の利害が違う*から?

…「お互い気が合わない」の裏に、避けがたい構造があるにゃ。

Silverstein, M., & Bengtson, V. L. (1997). Intergenerational solidarity and the structure of adult child-parent relationships. American Journal of Sociology, 103(2), 429-460.
Mitchell, B. A., & Lovegreen, L. D. (2009). The empty nest syndrome in midlife families. Journal of Family Issues, 30(12), 1651-1670.
Raup, J. L., & Myers, J. E. (1989). The empty nest syndrome: Myth or reality? Journal of Counseling & Development, 68(2), 180-183.
上記の研究知見をもとに、ニャンタルヘルスが独自に構成・考察したものです。原論文の翻訳ではありません。記事の内容は情報提供を目的としたものであり、医学的・心理学的な診断やアドバイスではありません。つらい状況にいる方は、信頼できる専門家にご相談ください。

著者:研究所のねこたち|ニャンタルヘルス
🐱 猫の国 研究所 ― nyantal.com