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もう恋愛なんかしないって、決めてたのに

📅 2025-11-03⏱️ 4分✍️ 匿名の懲りない人
恋愛過去の傷臆病惹かれる葛藤
もう恋愛なんかしない。 そう決めたのは、2年前。 泣いて、泣いて、泣き尽くして、やっと決めた。 「もう誰も好きにならない」 傷つくのは、もう十分。あんな思いをするくらいなら、一人でいい。 一人は寂しいけど、傷つくよりマシ。 そう思って生きてきた。 恋愛の話題は避けた。友達の惚気話は「良かったね」で流した。マッチングアプリは全部消した。 職場の飲み会で「彼氏いないの?」と聞かれても、「いらない」と笑って答えた。 本当に、いらなかった。 あの痛みを思い出すと、今でも胸が締め付けられる。 好きだった。本気で好きだった。結婚するって思ってた。 でも、終わった。 理由なんて、今さらどうでもいい。終わったという事実だけが残った。 あの後、半年くらい、まともに生活できなかった。仕事には行った。でも、それ以外の記憶がない。食べてたのかも覚えてない。 「時間が解決する」って言うけど、嘘だと思った。 2年経っても、傷は消えなかった。ただ、痛みに慣れただけ。 だから、もう恋愛はしない。 そう決めて、守ってきた。 なのに。 気づいたら、あの人のことを考えている。 職場に異動してきた、年下の男の子。 最初は、なんとも思わなかった。「新しい人が来たんだ」くらい。 でも、少しずつ話すようになった。 仕事の相談をされた。ランチが一緒になった。帰りの電車が同じだった。 「先輩、面白いですね」 そう言って笑う顔を見た時、心臓が変な音を立てた。 やめろ、と思った。 これは知ってる。この感覚を知ってる。 好きになる前兆。心が動き始める合図。 ダメだ。ここで止めないと。 また傷つく。また泣く。また立ち直れなくなる。 分かってる。分かってるのに。 彼からLINEが来ると、嬉しい。 一緒に帰れると、嬉しい。 目が合うと、嬉しい。 全部、嬉しい。 忘れてた。この感覚。 誰かを好きになると、世界が少し明るくなる。 嫌だ。 明るくならなくていい。暗いままでいい。安全な場所にいたい。 でも、心が言うことを聞かない。 「もう恋愛なんかしない」 その決意が、少しずつ溶けていく。 友達に話した。 「やばい。好きになりそう」 「いいじゃん、恋しなよ」 「無理。また傷つくの、怖い」 「傷つくかもしれないけど、傷つかないかもしれないじゃん」 そんなの、分からない。 分からないから、怖いんだよ。 でも、分からないから、希望もあるのかもしれない。 今日、彼が言った。 「先輩、今度ご飯行きませんか」 心臓が、うるさかった。 「いいよ」 気づいたら、そう答えてた。 帰り道、自分に呆れた。 「もう恋愛しないって、決めてたじゃん」 でも、もう一人の自分が言う。 「でも、楽しみじゃん」 楽しみ、なんだよ。悔しいけど。 怖い。傷つくかもしれない。また泣くかもしれない。 でも、それでも、会いたいって思ってしまう。 恋って、ずるい。 決意なんか、簡単に壊してくる。 痛みを忘れさせて、また飛び込ませようとする。 分かってるのに、抗えない。 もう恋愛なんかしないって、決めてたのに。 君がいると、その決意がどうでもよくなる。 これが恋なら、本当にずるい。 本当に、ずるい。 --- *© 2025 匿名の懲りない人*