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🫥

嫌いじゃない、でも好きでもない

📅 2025-11-03⏱️ 4分✍️ 匿名の煮えきらない人
恋愛惰性違和感決断20代後半
彼のことが嫌いなわけじゃない。 でも、好きかって聞かれると、分からない。 付き合って4年。同棲して2年。 喧嘩もしない。浮気もされてない。暴力も暴言もない。 普通に優しい。普通に穏やか。普通に、一緒にいる。 何も問題がない。 なのに、何かが足りない。 その「何か」が分からないまま、ずっと一緒にいる。 友達に言ったことがある。 「なんか、彼と一緒にいても、何も感じないんだよね」 「え、やばくない?別れなよ」 「でも、別れる理由もないんだよね」 これが、一番困る。 嫌いなら、別れられる。喧嘩が絶えないなら、別れられる。浮気されたら、別れられる。 でも、何もない。 ただ、何も感じない。 一緒にご飯を食べても、美味しいとか楽しいとか、思わない。一緒にテレビを見ても、笑いのツボが合ってるのか合ってないのか、もう分からない。 隣にいるのに、一人でいるみたい。 寂しくはない。でも、満たされてもいない。 これって、なんだろう。 27歳。周りは結婚ラッシュ。 「そろそろ結婚しないの?」 親にも、友達にも、聞かれる。 彼も、たまに言う。 「そろそろ、ちゃんと考えようか」 その度に、私は曖昧に笑う。 「そうだね」 そうだね、じゃないんだよ。分かってる。 でも、「結婚しよう」とも「別れたい」とも言えない。 どっちも、エネルギーがいる。 今のままが、一番楽。 変わらなくていい。決断しなくていい。このまま流れていけばいい。 そう思って、また一日が過ぎる。 ある日、買い物に行った。 彼が「これ、いいね」と言った服を、私は「そうだね」と言った。 本当は、全然いいと思ってなかった。 でも、言わなかった。 言っても、面倒だから。 その瞬間、気づいた。 私、もう何年も本音を言ってない。 「そうだね」「いいね」「なんでもいいよ」 全部、面倒を避けるための言葉。 彼と向き合うのが、面倒になってる。 それって、もう終わってるんじゃないか。 帰り道、彼が言った。 「最近、楽しい?」 「え?」 「なんか、笑わなくなったなと思って」 彼も、気づいてたんだ。 「ごめん、疲れてるのかも」 また、嘘をついた。 疲れてるんじゃない。何も感じなくなってるだけ。 その夜、一人で考えた。 このまま結婚したら、どうなるんだろう。 たぶん、生活はできる。子どもができたら、それなりにやっていける。 「それなりに」 その言葉が、引っかかった。 私の人生、「それなりに」でいいのかな。 問題がないから続ける。変えるのが面倒だから続ける。 それって、一緒にいたいから一緒にいるのと、全然違う。 違和感を、ずっと無視してきた。 「大したことじゃない」「みんなこんなもの」「贅沢言ってる」 そう言い聞かせてきた。 でも、違和感は消えなかった。むしろ、どんどん大きくなってる。 まだ、答えは出てない。 別れるのか、続けるのか。 でも、一つだけ決めた。 この違和感を、もう無視しない。 「何も問題がない」は、「一緒にいる理由がある」とは違う。 それに気づいただけでも、何かが変わった気がする。 彼と話さなきゃいけない。本音で。 怖いけど。面倒だけど。 「それなりに」で終わる人生は、嫌だから。 --- *© 2025 匿名の煮えきらない人*