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来年の手帳を、買ってみた

📅 2025-11-03⏱️ 4分✍️ 匿名の手帳初心者
未来手帳希望小さな一歩日常
来年の手帳を買った。 たったそれだけのことなのに、レジで泣きそうになった。 ここ数年、手帳を買っていなかった。 買っても、使わないから。予定なんて、ないから。 仕事は最低限こなして、帰って、寝る。休みの日は、一日中ベッドにいる。 未来のことなんて、考えたくなかった。 来週のこともよく分からないのに、来月とか来年とか、想像できなかった。 「1年後、どうなっていたい?」 そんな質問をされると、頭が真っ白になる。 どうなっていたいも何も、1年後も生きてるかどうか分からない。 そんな気持ちで、ずっと過ごしてきた。 変わったきっかけは、些細なことだった。 文房具屋の前を通りかかった。 店頭に、来年の手帳が並んでいた。 ピンク、ブルー、ベージュ。いろんな色があった。 なんとなく、足が止まった。 手に取ってみた。真っ白なページ。 1月、2月、3月。 ずっと先まで、ページがある。 「ここに、何か書くのかな」 そう思った瞬間、不思議な感覚があった。 来年の私がいる。 当たり前のことなのに、初めて実感した。 12月になっても、私は続いてる。来年の4月も、たぶん続いてる。 その白いページに、何かが書かれていく。 何を書くかは、まだ分からない。 でも、何かは書ける。 気づいたら、レジに並んでいた。 「手帳、お包みしますか?」 「いえ、このままで」 帰り道、袋の中の手帳を何度も見た。 まだ何も書いてない。 でも、持っているだけで、少し安心した。 家に帰って、開いてみた。 1月1日のページ。 何を書こう。 「元日。おせち食べる」 それだけ書いた。 たったそれだけ。でも、未来に一つ、予定ができた。 嬉しかった。 来年のおせち、何を食べようかな。実家に帰るのかな。一人で食べるのかな。 どっちでもいい。とにかく、おせちを食べる。 それだけで、1月1日に意味ができた。 次の日、もう一つ書いた。 「3月。桜を見に行く」 どこに行くかは決めてない。誰と行くかも決めてない。 でも、桜を見に行く。それだけ決めた。 少しずつ、ページが埋まっていく。 「5月。映画を見る」 「8月。かき氷を食べる」 「10月。美術館に行く」 全部、小さなこと。壮大な目標なんかじゃない。 でも、これでいい。 未来に、点を打っていく感じ。 その点に向かって、なんとなく進んでいく感じ。 今まで、未来は怖かった。 真っ暗で、何も見えなくて、どこに向かってるか分からなかった。 でも今は、小さな点が見える。 おせち、桜、映画、かき氷、美術館。 全部、私が決めた点。 そこに向かって、生きていける気がする。 手帳を買っただけ。 たったそれだけのことで、こんなに気持ちが変わるとは思わなかった。 もしあなたも、未来が見えなくて苦しいなら。 来年の手帳、買ってみてもいいかもしれない。 何も書かなくてもいい。持ってるだけでいい。 白いページがあるということは、そこに何かを書けるということだから。 未来は、まだ白い。 それって、怖いことじゃなくて、たぶん、希望なんだと思う。 --- *© 2025 匿名の手帳初心者*