好きなのに、疲れてる。
彼のことは好き。それは本当。
でも、最近、一緒にいると息苦しい。
なんでだろう。
嫌いになったわけじゃない。冷めたわけでもない。
ただ、疲れてる。
前は、彼のために何かするのが嬉しかった。
早起きしてお弁当を作る。彼の好きな服を着る。彼の話を何時間でも聞く。
全部、好きだからできた。
今も、好き。
でも、お弁当を作る手が重い。服を選ぶのが面倒。話を聞くのが、しんどい。
これって、冷めてるのかな。
そう思うと、怖くなる。
冷めたくない。好きでいたい。
彼といると幸せだったあの頃に、戻りたい。
でも、戻れない。
友達に相談した。
「疲れてるなら、距離置けば?」
「でも、距離置いたら、そのまま終わりそうで」
「終わるならそれまでじゃない?」
そうかもしれない。でも、そうじゃない。
私は、終わらせたいんじゃない。
ただ、このまま頑張り続けるのがしんどいだけ。
彼のことが好き。その気持ちは本物。
でも、私、彼といる時の自分が好きじゃなくなってきた。
いつも笑ってる。いつも機嫌よくしてる。いつも彼を優先してる。
それが、最初は自然だった。
今は、演技してる気がする。
「今日、疲れてる?」
彼に聞かれた。
「ううん、大丈夫」
また、嘘をついた。
大丈夫じゃない。疲れてる。
でも、言えなかった。
言ったら、「俺といるのが嫌なの?」って思われる。
違う。嫌じゃない。好き。
でも、疲れてるの。
この二つ、両立するの、分かってもらえるかな。
ある夜、限界がきた。
彼が「週末どこか行こう」って言った。
「ごめん、週末は一人でいたい」
口から出た言葉に、自分で驚いた。
彼が固まった。
「え、なんで。俺と会いたくないの」
「そういうわけじゃなくて」
「じゃあなんで」
「ちょっと、疲れてて」
「俺といると疲れるの?」
その質問が、突き刺さった。
「違う、そうじゃなくて」
違うんだよ。そうじゃないんだよ。
彼が嫌なんじゃない。彼といると疲れるんじゃない。
私が、私のやり方で疲れてるの。
勝手に頑張って、勝手に我慢して、勝手に疲れてる。
彼のせいじゃない。
でも、それを説明する言葉が、出てこなかった。
その夜、一人で泣いた。
好きなのに、うまくいかない。
好きだから、頑張りすぎる。頑張りすぎて、疲れる。疲れると、優しくできない。優しくできないと、自己嫌悪。
この悪循環から、抜け出せない。
冷めたら楽かも、って思うことがある。
好きじゃなくなれば、頑張らなくていい。疲れなくていい。
でも、冷めたくない。
この人を好きな自分が、好きだから。
彼に、正直に話してみた。
「私、あなたのこと好きだよ」
「うん」
「でも、最近疲れてるの。あなたに疲れてるんじゃなくて、頑張りすぎる自分に疲れてる」
彼は、黙って聞いてた。
「だから、少しペースを落としたい。会う回数を減らすとかじゃなくて、一緒にいる時に頑張りすぎないようにしたい」
「それって、具体的にどういうこと?」
「分かんない。でも、疲れてる時は疲れてるって言いたい。無理して笑わないでいたい」
彼は、少し考えてた。
「俺、無理させてた?」
「ううん、私が勝手に頑張ってただけ」
「そっか」
沈黙があった。
「じゃあ、疲れてる時は言って。俺も、無理しないでほしいし」
泣きそうになった。
冷められたくないから頑張ってたのに、本音を言っても冷められなかった。
むしろ、少し楽になった。
今も、まだ模索中。
頑張りすぎる癖は、簡単には直らない。
でも、「疲れた」って言えるようになった。
彼も、「無理しなくていいよ」って言ってくれるようになった。
好きと疲れは、両立する。
冷めたいわけじゃない。でも、全力で走り続けるのは無理。
だから、歩くことにした。
ゆっくり、自分のペースで。
好きな人と、長く一緒にいるために。
もしあなたも、好きなのに疲れてるなら。
冷めてるわけじゃないと思う。
頑張りすぎてるだけかもしれない。
少しペースを落としてみてほしい。
好きって気持ちは、なくならないから。
---
*© 2026 匿名の揺れてる人*