衣替えできなかった日

📅 2026-05-13⏱️ 3分✍️ 匿名の衣替え遅刻者
季節衣替え整理後回し
街中で、半袖の人が増えてきた。 電車で隣に座った人の肘が、私の長袖のニットに当たった。冷たかった。たぶん、冷房に晒されてた腕。 私は、まだ、長袖を着てる。 家を出る時、薄手のシャツを取ろうとして、結局やめた。クローゼットの奥の方にしまってあって、引っ張り出すのが、なんとなく億劫だった。 長袖のほうが、手前にあるから、取りやすい。それだけの理由で、今日もこれを着てる。 電車の中で、背中がじっとり汗ばんできた。 そういえば、家から駅まで歩いてくる時、もう日差しが強かった。 それを毎日感じてるのに、毎朝、同じ服を取る。 クローゼットを開けるのが、なんとなく、億劫だ。 --- 日曜日。 ようやくクローゼットを開けた。 午前中はずっとベッドにいて、お昼を食べてから、やっと、立ち上がった。 冬物のセーター、まだ圧縮袋にも入ってない。夏物の置き場所も、決まってない。 全部、出して、洗って、しまって、収納する。 それが、扉を開けた瞬間に、頭の中で全部見えた。 しまった、と思いながら、扉を閉じた。 冷蔵庫を開けて、何もなくて、また閉じた。 お湯を沸かそうとして、ケトルが空っぽで、水を入れるのが面倒で、やめた。 何もしてないのに、もう疲れてた。 --- 夜のコンビニで、冷たいレモンウォーターを買った。 レジで「あたためますか」と聞かれて、首を振った。 帰り道、汗が背中を伝った。 家に着いて、ニットを脱いだ。 明日もたぶん、これを着る。 衣替えできない一日は、たぶん、明日に持ち越される。 そして、明後日にも。 ある日、たぶん、6月の真ん中くらいに、もう限界、と思って、一気に全部やる気がする。 今までもそうだった。だから、今年もそうする。 季節は私を待ってくれないけど、 私の部屋は、私のペースで進めばいい、と思う。 そう思うことにする。 たぶん、それでも、生きていける。 --- *© 2026 匿名の衣替え遅刻者*