火曜日。アラームの十分前に目が覚めた。
天井を見て、しばらく「なんで起きたんだろう」と考えていた。うるさい鳥もいない。工事もしてない。ただ、目が覚めた。
十分間、何もせずに布団の中にいた。二度寝するには短くて、起きるには早い、中途半端な十分。
悪くなかった。
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半年前の朝は、こうじゃなかった。
アラームを三つかけて、三つ全部止めて、限界の時間に体を引きはがすように起きていた。目覚めた瞬間から疲れていた。朝が来ること自体が、ちょっとした災害だった。
あの頃の私に「そのうちアラームの前に起きるよ」と言っても、信じなかったと思う。
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木曜日も、少し早く目が覚めた。
カーテンの隙間から入る光が、床に細長い線を作っていた。夏の朝の光は白い。冬とは色が違う。そんなことに気づいたのも、久しぶりだった。
体が、朝を嫌がらなくなっている。
いつからかは、わからない。薬のせいかもしれないし、季節のせいかもしれないし、ただの偶然かもしれない。
理由を突き止める必要も、ないのかもしれない。
目が覚めて、天井を見て、今日はどっちの日かなと思う。その「どっちかな」に、少しだけ楽しみの側の重みが増えてきた。
それだけの話を、書き留めておきたかった。
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