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療育の先生になって、気づいたこと

📅 2025-11-03⏱️ 4分✍️ 匿名の療育士
療育仕事子ども成長やりがい
療育の先生になって、5年が経った。 最初は、保育士として働いていた。普通の保育園で、普通に子どもたちと遊んでいた。 でも、ある時気づいた。 クラスに一人、いつも一人で遊んでいる子がいた。他の子が声をかけても、反応しない。輪に入れない。 「この子、大丈夫かな」 そう思った。でも、何をしてあげればいいか分からなかった。 その子は、年度の途中で転園した。療育センターに通うことになったらしい。 「もっと早く、何かできたんじゃないか」 そんな後悔が残った。 それから、発達支援について勉強を始めた。講座に通った。資格を取った。 そして、療育センターの求人を見つけた。 面接の時、聞かれた。 「なぜ、療育の仕事をしたいんですか?」 「できることが、あると思うからです」 そう答えた。 療育の仕事は、保育園と全然違った。 一人ひとりに、細かく計画を立てる。その子に合った遊びを考える。小さな成長を、記録する。 最初は戸惑った。「これで合ってるのかな」「効果が出てるのかな」。 でも、続けた。 忘れられない子がいる。 4歳の男の子。言葉が出なかった。目も合わなかった。お母さんは、いつも疲れた顔をしていた。 「この子、ちゃんと成長するんでしょうか」 その言葉が、切なかった。 「大丈夫ですよ。ゆっくり、一緒に見ていきましょう」 そう答えたけど、正直、不安だった。 でも、毎週その子と向き合った。 好きなものを見つけた。電車だった。電車のおもちゃを使って、遊んだ。 最初は、ただ並べるだけ。でも、少しずつ変わった。 私が「ガタンゴトン」と言うと、笑った。 それが、最初の反応だった。 半年後。その子が、初めて「でんしゃ」と言った。 お母さんが、泣いた。私も、泣いた。 「先生のおかげです」 そう言われたけど、違う。 この子が頑張ったんだ。お母さんも、諦めなかったんだ。 私は、ただ少し手伝っただけ。 療育の仕事をしていると、よく言われる。 「大変でしょう?」「疲れない?」 大変だし、疲れる。すぐに結果が出ないこともある。 でも、この仕事が好きだ。 子どもたちの「できた!」という顔を見る瞬間。 お母さんたちが「ありがとうございます」と笑顔になる瞬間。 それが、私の支えになっている。 保護者の方は、よく謝る。 「うちの子、迷惑かけてすみません」 「謝らないでください。迷惑じゃないです」 いつも、そう伝える。 この子たちは、何も悪くない。ただ、少しサポートが必要なだけ。 そして、このサポートができることが、私には嬉しい。 昨日、卒業した子のお母さんから、メッセージが来た。 「小学校、楽しく通ってます。先生のこと、今でも話してます」 その言葉を読んで、泣いた。 療育の先生になって、気づいたこと。 私は、子どもたちに何かを教えているんじゃない。 子どもたちから、たくさんのことを教えてもらっている。 「ゆっくりでいい」 「できなくても、それでいい」 「諦めなければ、変わっていく」 この仕事を選んで、良かった。 心から、そう思う。 --- *© 2025 匿名の療育士*