🔬 猫の国 研究所
浮気された側に起こる
「裏切りトラウマ」は、
PTSDに似ていた?
…あの苦しみには、
ちゃんと名前があったにゃ。
あの瞬間から、
世界が変わってしまった人がいるにゃ。
食べられない。眠れない。
ふとした瞬間に涙が出る。
頭の中で、あの場面が何度も再生される。
…この苦しみについて、
研究所のねこたちが
論文を調べてみたにゃ。
1996年、心理学者のフレイド博士が「裏切りトラウマ理論(Betrayal Trauma Theory)」を提唱したにゃ。
もともとは虐待の研究から生まれた理論にゃ。でもこの考え方は、パートナーの裏切りによる傷にも深く当てはまることがわかったにゃ。
自分が信頼し、依存している相手から
裏切られたとき、
人は特殊なトラウマ反応を起こす
普通の「ショックな出来事」とは違うにゃ。
信頼していた相手だからこそ、傷が深くなるにゃ。
つまり、あなたが感じている苦しみは、
「弱いから」じゃないにゃ。
信頼していたからこそ起きる、自然な反応にゃ。
心理学者のオートマン博士は、浮気の発覚後に現れる症状群を「Post-Infidelity Stress Disorder(浮気後ストレス障害)」と名づけたにゃ。
その症状は、PTSDの診断基準と驚くほど重なっていたにゃ。
・侵入的な思考:相手の行為が頭から離れない
・フラッシュバック:あの瞬間が何度も蘇る
・過覚醒:常に警戒状態、眠れない
・感情の麻痺:何も感じなくなる時間がある
・集中力の低下:仕事や日常が手につかない
・回避行動:思い出す場所や話題を避ける
パートナーの裏切りを知った側の約70%に、トラウマ症状が確認されたにゃ。
にトラウマ症状が確認
これは「気にしすぎ」なんかじゃないにゃ。
研究者たちが数値で確認した、れっきとした心理的反応にゃ。
フレイド博士の理論が教えてくれる、裏切りトラウマが普通のトラウマと違う理由にゃ。
普通のトラウマでは、
「脅威」と「安全基地」は別にある。
でも裏切りトラウマでは、
脅威そのものが、安全基地だった人
怖いことがあったとき、人は安心できる相手のところに逃げるにゃ。
でも、その「逃げ込む相手」が傷つけた本人だったらどうなるにゃ?
逃げ場がないにゃ。
愛着システム:「この人のそばにいたい」
脅威システム:「この人が私を傷つけた」
このふたつが同時に発火するにゃ。
だから、混乱して、引き裂かれるような感覚になるにゃ。
「別れたいのに離れられない」
「許したいのに許せない」
その矛盾は、あなたが弱いからじゃないにゃ。
脳の中で相反するシステムがぶつかり合っているから起きるにゃ。
裏切りトラウマは、心だけの問題じゃないにゃ。
体にも症状が出るにゃ。
パートナーのスマホが鳴るだけで心臓がバクバクする。
帰りが遅いだけで全身が緊張する。
脳が「もう二度と騙されないぞ」と、
24時間体制で見張っている状態にゃ。
ふとした瞬間に、相手の裏切りの場面が
映像のように頭に浮かぶにゃ。
自分で止められない。
それがまた、自分をおかしいと思わせるにゃ。
食欲がなくなる。眠れない。
吐き気がする。体重が急に変わる。
これは「気のせい」じゃなくて、
ストレスホルモンが体を蝕んでいる証拠にゃ。
これらは全部、脳と体が自分を守ろうとしている反応にゃ。
壊れたんじゃない。
必死に生き延びようとしているにゃ。
ゴードン博士たちの研究チームは、裏切りからの回復には3つの段階があることを見出したにゃ。
ショック、怒り、悲しみ、混乱が押し寄せるにゃ。
「嘘でしょ」「なんで」「どうして私が」
感情のジェットコースターが止まらない時期にゃ。
この混乱は、正常な反応にゃ。
「なぜ起きたのか」を理解しようとする時期にゃ。
関係の中で何が起きていたのか、
相手はなぜそうしたのか、
自分はどう感じていたのか。
答えが見つからなくても、問い続けること自体が回復のプロセスにゃ。
関係を続けるにせよ、離れるにせよ、
自分で選んで進む時期にゃ。
どちらを選んでも、
それは「あなたの決断」にゃ。
どちらが正解ということはないにゃ。
この3段階は直線的じゃないにゃ。
行ったり来たりするのが普通にゃ。
昨日はステージ2にいたのに、今日はまたステージ1に戻ることもあるにゃ。
それも含めて、回復のプロセスにゃ。
裏切りを知ったあと、
こんなふうに思ったことはないにゃ?
「こんなに執着する自分がおかしい」
「いつまでも引きずってる自分が弱い」
「もう何ヶ月も経つのにまだ苦しい」
「怒りが止まらない自分が怖い」
「相手のスマホを確認せずにいられない」
全部、裏切りトラウマの典型的な反応にゃ。
あなたがおかしいんじゃないにゃ。
起きたことが、おかしかったにゃ。
信頼していた人に裏切られたら、
こうなるのが人間として自然な反応にゃ。
研究がそう言ってるにゃ。
にゃんたるもそう思うにゃ。
ゴードン博士たちの研究や、その後の臨床報告から、回復を助ける要素がいくつか見えてきたにゃ。
混乱した感情や出来事を、少しずつ言葉にしていくこと。
日記でも、信頼できる人に話すことでも。
「名前のない苦しみ」は、名前がつくと少しだけ扱いやすくなるにゃ。
「いつまでも引きずってる」と自分を責める人が多いにゃ。
でも研究が示しているのは、回復の速度は人それぞれだということにゃ。
半年で楽になる人もいれば、数年かかる人もいるにゃ。
どちらも正常にゃ。
ジャッジされずに話を聞いてもらえる場所。
「そんなの忘れなよ」と言われない場所。
**「つらかったね」と言ってもらえるだけで、
人の回復力は変わる**にゃ。
これは「こうすべき」というリストじゃないにゃ。
研究の中で回復した人たちに共通していたことを並べただけにゃ。
今すぐ何かしなきゃ、なんて思わなくていいにゃ。
もし今、あなたが
この痛みの中にいるなら。
自分の感じていることに、
「おかしい」とか「弱い」とか、
ラベルを貼っていないかにゃ?
その苦しみには、
ちゃんと名前があるにゃ。
研究者たちが確かめた、
自然な反応にゃ。
あなたは、壊れてなんかいないにゃ。
今は読むだけで精一杯でも、
それでいいにゃ。
ここまでの研究を並べて、
研究所が思ったことをひとつだけにゃ。
浮気された側の苦しみは、
「心が狭いから」とか
「執着してるから」とか、
そういう言葉で片づけられがちにゃ。
「もう終わったことでしょ」
「次に行きなよ」
「あなたにも原因があったんじゃない?」
…そんな言葉が、
どれだけ人を追い詰めるか。
でも研究が示しているのは、
**浮気の発覚後に起きることは、
戦場から帰った兵士に起きることと
同じカテゴリの反応だった**ということにゃ。
それくらい、重いことにゃ。
それくらい、あなたの痛みは本物にゃ。
もちろん、これはひとつの角度から見た話にゃ。
人の傷つき方も、回復の仕方も、ひとりひとり違うにゃ。
でも、「あの苦しみには名前がある」と知ることが、
ほんの少しでも支えになったらいいなと思うにゃ。
信頼していた人に裏切られたとき、
世界がひっくり返るような感覚。
それは、あなたの心が
正常に動いている証拠にゃ。
信頼できたということは、
あなたが人を愛せる人だった
ということにゃ。
その力を、どうか
嫌いにならないでほしいにゃ。
…にゃんたる、
この話ができてよかったにゃ。
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