🔬 猫の国 研究所
褒められても
信じられない人の脳は、
*情報をフィルタリング
している*
…なぜ「ありがとう」が
素直に受け取れないのか、
脳の仕組みを調べてみたにゃ。
「すごいね」と言われた。
嬉しいはずにゃ。
でも、頭の中ではこうなるにゃ。
この感覚、心当たりがある人は
少なくないと思うにゃ。
なぜ褒め言葉は、
こんなに受け取りにくいのか。
脳の中で何が起きているのか、
研究を見てみるにゃ。
2018年、Vandenbosch博士らのチームがfMRIを使って、ある実験をしたにゃ。
被験者にポジティブなフィードバック(褒め)とネガティブなフィードバック(批判)を与えて、脳がそれぞれをどう処理するかを観察したにゃ。
自己肯定感が高い人は、褒め言葉をスムーズに処理していたにゃ。
でも自己肯定感が低い人の脳では、
褒め言葉に対して
脳が「この情報は、自分の知っている自分と合わない」と
検知していたにゃ。
さらに、自己肯定感が低い人はフィードバックの「良い・悪い」に対する神経反応が過剰だったにゃ。つまり、褒められても批判されても、脳が強く反応してしまう。社会的な評価に対するセンサーが、常に敏感に動いている状態にゃ。
そして興味深いのは、この反応は意識的な判断の前に起きているということにゃ。
「信じない」と決めているんじゃなくて、脳が自動的にフィルタリングしているにゃ。
ここでひとつ考えてみてほしいにゃ。
最後に誰かに褒められたとき、
あなたの頭の中では
何が起きていたにゃ?
素直に「嬉しい」だったにゃ?
それとも、何かが
ブレーキをかけたにゃ?
もしブレーキがかかったなら、
それは性格の問題じゃなくて、
脳のフィルターの問題かもしれないにゃ。
次の話を聞いてほしいにゃ。
Vandenbosch博士らの研究が土台にしている概念のひとつが、セルフスキーマにゃ。
人間の脳は、膨大な情報を効率よく処理するためにフィルター(スキーマ)を作るにゃ。その中でも「自分はこういう人間だ」というフィルターが、セルフスキーマにゃ。
スキーマに一致する情報 → スムーズに処理される
「やっぱりそうだよね」
スキーマに矛盾する情報 → 引っかかる・疑われる・却下される
「いや、それは違う」
これは脳の効率化システムにゃ。
毎回ゼロから情報を評価していたら、脳がパンクしてしまうにゃ。
つまり、「自分はダメだ」というスキーマを持っている人の脳にとって…
批判 →「やっぱりね」→ すんなり通過
褒め →「え?本当に?」→ フィルターに引っかかる
これは頑固さでも、ひねくれでもないにゃ。
脳が「効率よく」働こうとした結果、褒め言葉が弾かれているにゃ。
1978年、Clance博士とImes博士が、ある興味深い現象を報告したにゃ。
優秀な成果を出している女性150人以上を調査したところ、彼女たちの多くが自分の能力を信じられず、成功を「まぐれ」「運」「タイミング」のおかげだと思っていたにゃ。
・成功しても「自分の実力ではない」と感じる
・褒められると居心地が悪くなる
・「次こそバレる」と常に不安
・他人が自分を過大評価していると思う
これは病気ではなくて、経験のパターンにゃ。
そして推定70%の人が人生で一度は経験すると言われているにゃ。
Clance博士らは、この現象が不安、抑うつ、低い自己肯定感と関連していることも報告しているにゃ。
「褒められると不安になる」
「成功しても喜べない」
「いつかボロが出ると思っている」
…心当たりがある人は、
意外と多いんじゃないかにゃ。
セルフスキーマは生まれつきじゃないにゃ。
幼少期の経験から、少しずつ組み立てられるにゃ。
「頑張ったね」と言われた子ども
→ 「自分の努力には価値がある」というスキーマ
「もっとできるでしょ」と言われ続けた子ども
→ 「今の自分では足りない」というスキーマ
褒められた経験がほとんどない子ども
→ 「褒め」という情報自体が未知のもの
スキーマは一度作られると、自分を守る盾として機能し始めるにゃ。
「どうせ自分なんか」と思っていれば、
期待しなくて済む。
傷つかなくて済む。
がっかりしなくて済む。
あの頃の自分にとって、
それは必要な防御だったにゃ。
でも大人になった今、
そのフィルターが褒め言葉まで弾いているとしたら…?
Vandenbosch博士らの研究では、もうひとつ重要な発見があるにゃ。
自分の自己認知と一致しないフィードバックを受けたとき、人は
・緊張
・怒り
・混乱
を感じることが報告されているにゃ。
つまり、「自分はダメだ」と思っている人が褒められると、嬉しさの前に、不快感が来るにゃ。
「やめてほしい」
「何か裏があるんじゃないか」
「褒めないでほしい、期待しないでほしい」
この反応を、周りは「謙虚」と呼ぶかもしれないにゃ。
本人は「ひねくれてる」と自分を責めるかもしれないにゃ。
でも研究が示しているのは、それは性格じゃなくて、脳の情報処理の仕組みだということにゃ。
自分を守るために作ったフィルターが、ただ仕事をしているだけにゃ。
自己肯定感が低い人の脳は、褒め言葉を自己認知と矛盾する情報として処理
脳の効率化システムが「自分らしくない情報」を却下する
成功を自分の実力と認められない。70%が経験するとされる
…なのかもしれないにゃ。
ここまでのデータを並べて、
研究所が思ったことをひとつだけにゃ。
褒め言葉を信じられない人は、
たぶんずっと自分に厳しくしてきた人にゃ。
「調子に乗るな」
「油断するな」
「今のままじゃ足りない」
そうやって自分を律することで、
なんとかここまで来た人にゃ。
それは弱さでも歪みでもなくて、
あの頃の環境を生き延びるための、ものすごい適応力にゃ。
ただ、もしかしたら今は
そのフィルターの設定を
少しだけ緩めてもいい時期
…なのかもしれないにゃ。
とはいえ、これはひとつの見方にゃ。「ピンとこない」も立派な答えにゃ。
最後にひとつだけにゃ。
「じゃあ、褒め言葉を
素直に信じられるように
なるのがゴールなの?」
研究所は、そうは思わないにゃ。
信じられなくても、
自分を責めない。
「ありがとう」がすぐ出なくても、
「そうかな」と思ってしまっても、
それは脳のフィルターが動いてるだけで、
あなたの性格が悪いわけじゃないにゃ。
フィルターの存在に気づくこと。
それだけで、少しずつ
通過する情報が変わっていく
…かもしれないにゃ。
次に誰かに褒められたとき、
「あ、今フィルターが動いたな」と
気づけるだろうかにゃ。
褒め言葉が脳で「異物」扱いされていたり、
70%の人が「自分は偽物だ」と感じたことがあったり、
幼少期に作ったフィルターが今も動いていたり。
人間って、けなげにゃ。
研究はあくまで研究にゃ。
それをどう受け取るかは、
あなた次第にゃ。
**でも「フィルターだったんだ」と知ることで、
少し自分に優しくなれることも
あるかもしれないにゃ。**
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