🔬 猫の国 研究所
「相性のいい人」を
探しても、
関係の質は上がらない?
…11,196組のカップルデータが
教えてくれたにゃ。
「相性のいい人」を見つければ、
関係はうまくいく。
…そう思ってるにゃ?
実はにゃ。
11,196組のカップルを分析した研究が、
ちょっと意外なことを見つけてしまったにゃ。
2020年、心理学者サマンサ・ジョエルらの研究チームは、とんでもない規模の分析を行ったにゃ。
世界中の43の縦断的カップル研究から、合計11,196組のデータを集めたにゃ。測定された項目は2,413個にゃ。
そしてそのデータを、人間の直感ではなく機械学習(ランダムフォレスト)に投げ込んだにゃ。
**「関係の質を予測するのに、
何が一番大事なのか?」**
性格の相性? 価値観の一致?
年齢や収入? それとも…?
2,413個の変数を全部入れて、
機械に「答え」を探させたにゃ。
その結果は、多くの人の直感を裏切るものだったにゃ。
機械学習が見つけた、
関係の質を左右する
決定的な違いにゃ。
個人の特性(性格・価値観・好みなど)が
関係の質を予測できた割合
個人の特性
関係そのもののダイナミクス
(ふたりの間で起きていること)が
関係の質を予測できた割合
関係のダイナミクス
2倍以上の差にゃ。
「どんな人か」よりも、
「ふたりの間で何が起きているか」の方が、
はるかに大きな影響を持っていたにゃ。
機械学習が見つけた、関係の質を最もよく予測する変数にゃ。
どれもふたりの間で起きていることにゃ。
「この人は、この関係を大切にしてくれている」
と感じられるかどうか。
→ 最も強力な予測因子だったにゃ。
「ありがとう」と言い合える関係かどうか。
お互いの存在を当たり前にしていないか。
身体的な親密さへの満足感にゃ。
これも「ふたりの間」の変数にゃ。
「相手も幸せそう」と思えること。
片方だけが満足していても不安定になるにゃ。
ケンカや意見の対立が多いと、
関係の質は下がっていたにゃ。
どれも「その人がどんな人か」ではなく、「ふたりの間でなにが起きているか」にゃ。
性格診断の結果は、ここには出てこないにゃ。
さらに驚くのは、
「関係の質と関係なかった」ものにゃ。
ふたりの性格が「似ている」かどうかは、
関係の質をほとんど予測しなかったにゃ。
MBTIやビッグ5が一致しても、しなくても、
ほぼ差がなかったにゃ。
「相手が外向的か内向的か」
「相手が神経質か穏やかか」
こうした相手の性格特性は、
関係の質にほとんど影響しなかったにゃ。
年齢、収入、学歴、人種、
交際期間、同棲の有無…
どれも関係の質を予測しなかったにゃ。
「性格が合う人を探せばうまくいく」
「条件が合えば大丈夫」
…どちらも、データは支持しなかったにゃ。
ここで、ちょっと皮肉な話があるにゃ。
マッチングアプリが使う情報を思い出してみてにゃ。
年齢、職業、学歴、趣味、性格診断、好みのタイプ…
人口統計学的な情報 → 予測しない
個人の性格特性 → ほとんど予測しない
性格の類似性 → 予測しない
好みの一致 → 予測しない
つまり、アプリが測定できるもので
関係の質を予測できるものは
ほぼゼロにゃ。
一方、本当に関係の質を予測した変数
(コミットメント、感謝、葛藤の少なさ)は、
付き合ってからでないと測れないにゃ。
関係の質を予測するものは、
関係が始まる前には測れない
これが、この研究が示した
「マッチングのパラドックス」にゃ。
研究チームは、この結果をこう表現したにゃ。
「あなたが誰であるか」よりも、
「あなたが誰といるか」が
関係を左右する
もう少し正確に言うとにゃ。
「あなたがどんな人か」でも、
「相手がどんな人か」でもなく、
「ふたりの間に何が生まれているか」が
関係の質を決めていたにゃ。
同じ人でも、相手が変われば関係は変わるにゃ。
同じ人でも、関わり方が変われば質は変わるにゃ。
**関係の質は、個人の「持ち物」じゃなくて、
ふたりで「育てるもの」だったにゃ。**
「え、でも似てる方がうまくいくって直感的に正しくない?」
って思うにゃよね。にゃんたるもそう思ったにゃ。
でも、考えてみてにゃ。
ふたりとも怒りっぽかったら、ケンカが倍になるにゃ。
ふたりとも避けるタイプだったら、問題が放置されるにゃ。
ふたりとも頑固だったら、歩み寄れないにゃ。
「似ている」は「相性がいい」と同じじゃないにゃ。
大事なのは、「似ているかどうか」ではなく、
違いがあっても一緒に乗り越えられるかどうかにゃ。
それはプロフィールではわからない。
一緒に過ごす中で、少しずつ見えてくるものにゃ。
性格の一致を探すより、
**感謝を伝え合えるか、
コミットメントを感じ合えるか、
葛藤を一緒に扱えるか**。
そっちの方が、ずっと関係の質に効いていたにゃ。
ここで、ちょっと考えてみてほしいにゃ。
あなたが「相性がいい」と
感じる人を思い浮かべてみてにゃ。
その「相性がいい」は、
性格が似ているから?
条件が合っているから?
…それとも、
一緒にいるときの
「ふたりの空気」が
心地いいから?
もし後者なら、
それはまさにこの研究が言う
「関係のダイナミクス」にゃ。
ここまでのデータを並べて、
研究所が思ったことをひとつだけにゃ。
「運命の相手」を探すのが
悪いことだとは思わないにゃ。
でもこの研究が教えてくれたのは、
**「完璧な相手」を見つけることより、
「目の前の関係」を育てることの方が、
ずっと影響が大きい**ということにゃ。
「ありがとう」を伝えること。
「この人は関係を大切にしてくれている」
と感じられること。
困ったときに、一緒に向き合えること。
これらは才能じゃなくて、練習できるスキルにゃ。
相性は「見つけるもの」じゃなくて、
「ふたりで作っていくもの」
なのかもしれないにゃ。
もちろん、これはひとつの角度から見た話にゃ。
どうしても合わない相手はいるし、
離れた方がいい関係もあるにゃ。
でも「この人とやっていきたい」と思える相手がいるなら、
**相性を疑うより、関係を育てることに
エネルギーを使った方がいいかもしれない**にゃ。
11,196組のカップルデータが教えてくれたのは、
「ぴったりの相手」を探すことより、
「ふたりの間」を大切にすることだったにゃ。
性格が合うかどうかより、
「ありがとう」を言い合えるかどうか。
条件が揃っているかより、
コミットメントを感じ合えるかどうか。
**相性は見つけるものじゃなくて、
育てるものかもしれないにゃ。**
「伝えるためのひみつノート」で
コミュニケーションを実践する
心に寄り添う物語を読む
自分を知るための診断ツールを試す
猫の国は、優しい人のための場所にゃ。