🔬 猫の国 研究所
オンラインで出会った
カップルは、
オフラインより幸せじゃない?
…50カ国のデータが出した、
ちょっと意外な答えにゃ。
「アプリで出会ったカップルは長続きしない」
「いや、アプリのほうがうまくいく」
どっちも聞いたことがあるにゃ。
実は、この問いに挑んだ
大規模な研究がいくつかあるにゃ。
そして…答えは一つじゃなかったにゃ。
2025年、ポーランドのヴロツワフ大学の研究チームが、50カ国の恋愛関係にあるパートナーを対象に調査を行ったにゃ。
学術誌 Telematics and Informatics(Elsevier)に掲載されたこの研究は、オンラインとオフラインで出会ったカップルの関係の質を比較した、過去最大規模の国際研究にゃ。
50カ国から集まった
パートナーのいる人々を調査
対象者数
オンラインで出会った割合は、全体で約16%だったにゃ。
ただし国による差は大きくて、ガーナでは8%しかいないのに、ポーランドでは33%にゃ。
興味深いのは、性別や年齢による差はほとんどなかったことにゃ。
結論から言うにゃ。
この研究では、オフラインで出会ったカップルのほうが、3つの指標すべてで高いスコアを出したにゃ。
オフラインカップルのほうが
関係に満足していた
統計的に有意だが、効果量は小さかった
オフラインカップルのほうが
親密さと情熱が高かった
こちらも有意だが効果量は小さい
オフラインカップルのほうが
「この関係を続けたい」気持ちが強かった
3つの中で最も大きな差が出た指標
特に注目すべきはコミットメントにゃ。
満足度や情熱の差は小さかったけど、
「この人と一緒にいたい」という気持ちには、
中程度の差が出たにゃ。
研究者たちは、コミットメントの差がほかの指標より大きかった理由について、いくつかの仮説を挙げているにゃ。
マッチングアプリの世界では、「次の候補」が常に画面の向こうにいるにゃ。
「もっといい人がいるかも」という感覚が、コミットメントを下げている可能性があるにゃ。
オフラインで出会ったカップルには、共通の友人・職場・コミュニティがあることが多いにゃ。
関係を支える「社会的な土台」が、最初からあるにゃ。
オフラインでは、ゆっくり相手を知ってから付き合うことが多いにゃ。
オンラインでは「恋愛目的」で会うため、関係の進み方が速い傾向があるにゃ。
ただしにゃ。これはあくまで仮説にゃ。
この研究は「差がある」ことを示しただけで、
「なぜ差があるか」の因果関係は証明できていないにゃ。
ここで話がひっくり返るにゃ。
2013年、シカゴ大学のCacioppoらが、アメリカの既婚者19,131人を対象にした大規模調査を発表したにゃ。学術誌 PNAS(米国科学アカデミー紀要)に掲載されたにゃ。
オンラインで出会った夫婦のほうが、
結婚満足度がやや高く、
離婚率がやや低かった
米国の既婚者(2005-2012年に結婚)
…完全に逆の結果にゃ。
でもこの研究には、
見過ごせない注意点があるにゃ。
この研究はeHarmony(マッチングサービス会社)が
資金を提供していたにゃ。
研究者自身の利益相反(conflict of interest)として
論文に明記されているにゃ。
資金提供者がマッチングサービスということは、
「オンラインの出会いは良いですよ」という結果が
出るほうが都合がいいにゃ。
だからといって結果がウソとは限らないにゃ。
でも、割り引いて考える必要はあるにゃ。
科学では、大規模な研究が2つあって結果が正反対ということは珍しくないにゃ。
この矛盾自体が、大事な情報にゃ。
2013年の研究 → eHarmony(マッチング企業)が資金提供
2025年の研究 → 大学の独立した研究
利益相反がある研究は、結果に偏りが出やすいことが知られているにゃ。
2013年 → アメリカの既婚者のみ
2025年 → 50カ国のパートナーがいる人(未婚含む)
文化や対象者が違えば、結果も変わるにゃ。
2013年 → マッチングアプリ黎明期。オンラインで出会う人は少数派
2025年 → アプリが当たり前の時代
「オンラインで出会う人」の層自体が、まるで違うにゃ。
つまり、どちらの研究も間違いとは言い切れないにゃ。
時代も対象も方法も違う。
だから結果が違うのは、ある意味当然にゃ。
アメリカの家族研究所(IFS)が、若いアメリカ人を対象に「出会った場所別」の関係満足度を調べたデータがあるにゃ。
「とても幸せ」と答えた割合
最も高い満足度
「とても幸せ」と答えた割合
「とても幸せ」と答えた割合
「とても幸せ」と答えた割合
最も低い満足度
教会(76%)とオンライン(61%)で15ポイントの差にゃ。
ただし、オンラインでも6割以上が「とても幸せ」と答えているにゃ。
低いとはいえ、過半数は幸せを感じているにゃ。
複数の研究を見渡して、「オフラインの出会いが有利に見える理由」について、研究者たちが指摘しているポイントをまとめるにゃ。
同じ職場、学校、コミュニティで出会うと、価値観やライフスタイルが自然と近くなるにゃ。
「選んだ」というより「自然に合っていた」という感覚が生まれやすいにゃ。
共通の友人がいると、「この人は信頼できる」という情報が事前にあるにゃ。
また、周囲の人間関係が関係を支える「足場」になるにゃ。
オフラインでは「友達→好き」という段階を踏みやすいにゃ。
オンラインは最初から「恋愛モード」で始まるため、期待値が高くなりやすいにゃ。
もちろん、これらは傾向であって法則じゃないにゃ。
オンラインで出会って、深い共通文脈を
あとから築くカップルもたくさんいるにゃ。
ここで、ちょっと考えてみてほしいにゃ。
あなたの大切な人とは、
どこで出会ったにゃ?
もし今パートナーがいなくても、
過去の恋愛を思い出してみてにゃ。
「どこで出会ったか」よりも、
「出会ったあとに何を築いたか」の
ほうが大事だった…
なんてこと、ないかにゃ?
データは「傾向」を教えてくれるにゃ。
でも、あなたの関係を決めるのは
統計じゃないにゃ。
ここまでのデータを並べて、
研究所が思ったことをひとつだけにゃ。
2つの大きな研究が、
正反対の結論を出したにゃ。
にゃんたるは、この矛盾そのものが
一番大事なメッセージだと思うにゃ。
つまり、「どこで出会ったか」だけで
関係の幸せは決まらないということにゃ。
決まるなら、研究結果は一致するはずにゃ。
でも一致しなかったにゃ。
アプリは道具にゃ。
包丁が料理の味を決めないように、
出会いの手段が関係の質を決めるわけじゃないにゃ。
大事なのは、出会ったあとに
どれだけお互いを知ろうとしたか。
どれだけ一緒に時間を過ごしたか。
どれだけ小さな温かさを交換したか。
もちろん、これはあくまでひとつの角度から見た話にゃ。
あなたの関係のことは、あなたが一番わかってるにゃ。
50カ国、6,646人のデータは、
「オフラインのほうがやや有利」と言ったにゃ。
19,131人のデータは、
「オンラインもいい」と言ったにゃ。
そして、どちらの研究にも
限界と注意点があったにゃ。
結局、答えは「わからない」にゃ。
でもにゃ。
「わからない」ということは、
「出会い方で決まるわけじゃない」
ということでもあるにゃ。
**あなたの関係の質は、
出会った場所じゃなくて、
出会ったあとの毎日が決めるにゃ。**
「伝えるためのひみつノート」
「感情との付き合い方」で実践する
心に寄り添う物語を読む
自分を知るための診断ツールを試す
猫の国は、優しい人のための場所にゃ。