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🔬 猫の国 研究所

「5つの愛の言語」は、
科学的にはほぼ
否定されている

…え、マジで?
にゃんたる、ちょっとびっくりしたにゃ。

🐱
👉 スワイプで読む
私の愛の言語は「言葉」かな〜
俺はたぶん「スキンシップ」だわ
やっぱり合わないのかも…
ちゃんと相手の愛の言語で伝えなきゃ

「5つの愛の言語」。
聞いたことある人、多いと思うにゃ。

SNSでもよく見るし、
カップルの「相性診断」としても大人気にゃ。

でもにゃ。
2024年、この理論を本気で検証した
研究者たちがいるにゃ。

その結果が…ちょっと衝撃的だったにゃ。

📖 まず、本の主張を整理するにゃ

2,000万部超の
ベストセラーが言ったこと

1992年、結婚カウンセラーのGary Chapmanが出版した「The 5 Love Languages」。
全世界で2,000万部以上売れて、NYタイムズのベストセラーリストに2007年からずっと載り続けているにゃ。

本の主張は、シンプルで魅力的にゃ。

📖 3つの中心的主張

① 愛の表現には5つの「言語」がある
肯定の言葉、クオリティタイム、贈り物、奉仕行為、スキンシップ

② 人にはそれぞれ「主要な言語」がある
5つの中で、あなたが最も愛を感じる1つがある

③ パートナーの言語に合わせれば幸せになれる
相手の言語で愛を伝えれば、関係満足度が上がる

わかりやすいにゃ。
「自分のタイプを知って、相手に合わせる」。
まるで血液型占いみたいに、すっと腑に落ちるにゃ。

…でも、研究者たちがこの3つを検証したら、
どれも支持されなかったにゃ。

🧪 研究結果① 「主要な言語」は存在しなかった

みんな、
5つ全部が好きだった

2024年、トロント大学のImpett博士、Park博士、ヨーク大学のMuise博士が、愛の言語に関する既存の研究を体系的にレビューしたにゃ。

まず調べたのは「人にはそれぞれ好みの言語が1つある」という主張にゃ。

📊 結果

人は5つの愛の言語すべてを
好意的に評価した。
「1つだけ特別に好き」という
パターンは

見つからなかった

しかも、5つの言語は互いに重なりが大きく、「別々の言語」として区別できるかどうかすら疑問だったにゃ。

つまり、「私の愛の言語は○○」という分類そのものが、
データでは裏付けられなかったにゃ。

…え、マジで? ってなるよにゃ。
にゃんたるもなったにゃ。

🧪 研究結果② 「マッチング」も効果なし

相手の言語に合わせても、
満足度は上がらなかった

次に検証されたのは、本の一番大事な主張にゃ。
「パートナーの愛の言語に合わせれば、関係が良くなる」。

これがもし本当なら、「相手と同じ言語を持つカップル」や「相手の言語に合わせて愛を表現するカップル」は、そうでないカップルより満足度が高いはずにゃ。

📊 結果

Chapmanの公式クイズを使った研究を含む複数の研究で検証した結果、愛の言語が一致するカップルと一致しないカップルの間に、関係満足度の一貫した差は見られなかったにゃ。

10本の研究を検討して、Chapmanの3つの主張を支持するものは1つもなかったにゃ。

…にゃんたる、正直おどろいたにゃ。
こんなに有名な理論なのに、
データが追いついてなかったにゃ。

🧩 じゃあ、なぜ「当たってる!」と感じたのか

脳のトリックが
2つ働いてたにゃ

ここが一番おもしろいところにゃ。

科学的に否定されてるのに、「私には当てはまる!」と感じる人がたくさんいるにゃ。
それには理由があるにゃ。

🎪 トリック① バーナム効果

「誰にでも当てはまるのに、自分だけに当てはまると感じる」現象にゃ。

星座占いで「あなたは繊細な一面がある」と言われたら、ほとんどの人が「当たってる!」と思うにゃ。

「肯定の言葉が大事」も「スキンシップが大事」も、よく考えたらみんなそうにゃ。
カテゴリが十分に広いから、誰でも「これだ!」と感じるにゃ。

🔍 トリック② 確証バイアス

一度「私は○○タイプ」と信じると、それを裏付ける情報ばかり目に入るにゃ。

「私はクオリティタイムの人だ」と思ったら、一緒にいて嬉しかった記憶が浮かびやすくなるにゃ。
贈り物をもらって嬉しかった記憶は、無意識に軽く扱われるにゃ。

つまり、理論が正しいから当たってると感じたのではなくて、
脳が「当たってる」と感じるようにできてたにゃ。

🧪 じゃあ、本当に大事なのは何にゃ?

科学が見つけたのは
「応答性」だったにゃ

愛の言語の代わりに、関係科学が繰り返し見つけている要素があるにゃ。

💡 鍵は「パートナーの応答性」

関係満足度を予測するのは、
特定の「言語」で愛を伝えることではなく、
相手のニーズに気づいて、応えようとすることにゃ。

英語では perceived partner responsiveness と呼ばれているにゃ。

具体的には、こういうことにゃ。

応答性

🫶 「あなたのことを見てるよ」

相手が何を必要としているかに注意を払い、それに応えようと努力すること

多様性

🎨 「いろんな方法で愛を伝えるよ」

1つの方法に固定するのではなく、状況に応じてさまざまな形で愛を表現すること

努力

✨ 「あなたのために頑張るよ」

愛の表現に「正解」はない。大事なのは、相手のために努力しようとする姿勢そのもの

「相手の言語を当てる」ゲームじゃなくて、
「相手を見て、応える」プロセスだったにゃ。

🍽️ 研究者たちが提案した新しいメタファー

愛は「言語」じゃなくて
「バランスのとれた食事」

Impett博士たちは、「愛の言語」に代わる新しいたとえを提案したにゃ。

関係はバランスのとれた食事に似ている。
1つの栄養素だけでは
健康になれない。

肯定の言葉も、スキンシップも、
クオリティタイムも、贈り物も、奉仕行為も。

さらには、Chapmanの5つに含まれない
情緒的サポート一緒にいる安心感も。

どれか1つが「あなたの栄養素」なんじゃなくて、
全部がバランスよく必要にゃ。

タンパク質だけで生きていけないのと同じにゃ。

しかも、必要な「栄養バランス」は
時期によって変わるにゃ。

忙しいときはそっと寄り添ってほしいし、
不安なときは言葉がほしいし、
元気なときは一緒に遊びたいにゃ。

固定された「タイプ」じゃなくて、
流動的なニーズにゃ。

ここでひとつ考えてみてほしいにゃ。

「私の愛の言語は○○」と決めることで、
安心した気持ちになったことはあるにゃ?

…もしそうなら、
それは「自分を理解できた安心」だったのか、
それとも「分類できた安心」だったのか。

その2つは、
似てるようでちょっと違うかもしれないにゃ。

🐱 猫の国の研究所より

ここからは、
研究所の考察にゃ。

ここまでのデータを並べて、
研究所が思ったことをひとつだけにゃ。

Chapmanの本は、科学的には支持されなかったにゃ。
でも、意味がなかったとは思わないにゃ。

あの本が2,000万人に届いたのは、
「パートナーが何を求めているか、考えてみよう」
というメッセージが響いたからにゃ。

そしてそれ自体は、
関係科学が言う「応答性」の入口そのものにゃ。

ただ、「5つの中から1つを選ぶ」で終わると、
ほかの4つへの目が閉じてしまうかもしれないにゃ。

「言語」を当てるゲームじゃなくて、
「今のあなたは何を必要としてる?」と聞き続けるプロセス

…そっちのほうが、たぶん難しいけど、
たぶん、本物に近いにゃ。

もちろん、これはあくまでひとつの角度から見た話にゃ。あなたの関係のことは、あなたが一番わかってるにゃ。

🐱

2,000万部売れた理論が科学で否定されたり、
「タイプ分類」がバーナム効果だったり、
本当に大事なのは「応答性」だったり。

人間の愛って、
1つの言語じゃ語れないくらい、
複雑で豊かなものなのかもしれないにゃ。

研究はあくまで研究にゃ。
それをどう受け取るかは、
あなた次第にゃ。

**でも「知る」ことで、
相手をもう少し丁寧に見られるように
なるかもしれないにゃ。**

📚 参考文献

この記事で紹介した研究

Impett, E. A., Park, H. G., & Muise, A. (2024). Popular Psychology Through a Scientific Lens: Evaluating Love Languages From a Relationship Science Perspective. Current Directions in Psychological Science, 33(2), 115-122. Link
Chapman, G. (1992). The Five Love Languages: How to Express Heartfelt Commitment to Your Mate. Northfield Publishing.
上記の研究知見をもとに、ニャンタルヘルスが独自に構成・考察したものです。原論文の翻訳ではありません。記事の内容は情報提供を目的としたものであり、医学的・心理学的な診断やアドバイスではありません。つらい状況にいる方は、信頼できる専門家にご相談ください。

著者:研究所のねこたち|ニャンタルヘルス
🐱 猫の国 研究所 ― nyantal.com