🔬 猫の国 研究所
相手の機嫌が気になって
眠れない人は、
*それを"愛"だと
思っている*
…本当にそうなのかにゃ?
ちょっと気になる研究を見つけたにゃ。
この時間の、この感覚。
知ってる人は、知ってると思うにゃ。
多くの人はこれを
「好きだから」だと思ってるにゃ。
…でもにゃ。
イタリアの研究者が、
ちょっとおもしろいことを見つけたにゃ。
1999年、イタリア・ピサ大学のMarazziti博士のチームが、ちょっと変わった実験をしたにゃ。
集めたのは3つのグループ。
恋に落ちて半年以内の人20人、OCD(強迫性障害)の患者20人、どちらでもない人20人。
全員の血液からセロトニンの量を測ったにゃ。
恋してる人のセロトニン濃度は、
普通の人より
そして、その数値は
OCD患者と統計的に区別がつかなかったにゃ。
セロトニンは「頭から考えが離れない」という強迫的な思考に関わる物質にゃ。つまり、恋愛初期の「あの人のことが頭から離れない」は、脳の化学反応としてはOCDの強迫観念と同じ状態だったにゃ。
12ヶ月後に再検査したら、セロトニンは正常値に戻ってたにゃ。
つまりこの「頭から離れない」は、永遠じゃなくて、脳の一時的な状態変化だったにゃ。
ここでひとつ考えてみてほしいにゃ。
「頭から離れない」という感覚を、
あなたは愛の深さだと
感じたことはあるにゃ?
もしそうなら、
次の研究もおもしろいかもしれないにゃ。
2005年、人類学者のHelen Fisher博士たちが、恋愛中の人17人をMRIに入れて、恋人の写真を見せたにゃ。
「恋してるときの脳を見てみよう」という実験にゃ。
活性化したのは、感情を司る領域じゃなくて
VTA(腹側被蓋野)と尾状核。
ここはドーパミンが集中する報酬系にゃ。
つまり恋人を見ているとき、脳は
「愛してる」じゃなくて
「もっとほしい」と言ってたにゃ。
しかもこの脳領域は、コカインを摂取したときに活性化する場所と同じだったにゃ。
Fisher博士はこう結論づけたにゃ。
「恋愛は感情(emotion)ではなく、動機づけシステム(motivation system)である」と。
「好き」だと思っていた感覚が、
脳レベルでは「渇望」に
近かったとしたら。
…どう感じるにゃ?
ドーパミンの報酬系にはひとつ、厄介な特徴があるにゃ。
毎回もらえる報酬より、不規則にもらえる報酬の方が、はるかに強い反応を引き起こすにゃ。
これは「間欠強化」と呼ばれていて、スロットマシンが「たまに当たる」から止められないのと同じ原理にゃ。
ずっと冷たい人には、脳は反応しなくなるにゃ。
でも「冷たい→たまに優しい」の繰り返しは、脳の報酬系を最も強く刺激するパターンにゃ。
怒鳴られた後の「ごめんね」。
冷たい日々の後の、ふとした笑顔。
あの瞬間の安堵は、脳にとってはスロットマシンのジャックポットにゃ。
「相手の機嫌が気になる」は、
もしかしたら
「次の優しさが来るか」を
脳が予測し続けてる状態
…なのかもしれないにゃ。
恋愛の脳科学でよく登場するのが、プレーリーハタネズミにゃ。このネズミは哺乳類では珍しく、一生同じパートナーと過ごすにゃ。
研究者がこのネズミの脳を調べたら、ペアボンドを形成するときにバソプレシンとオキシトシンが腹側淡蒼球という領域に大量に放出されることがわかったにゃ。
10年以上連れ添った夫婦にfMRIをかけたStony Brook大学の研究では、パートナーの写真を見たときに同じ腹側淡蒼球が活性化してたにゃ。
さらに、交際期間が長いほどこの領域の反応が強かったにゃ。
おもしろいのは、恋愛初期に活性化するVTA(渇望)と、長期で活性化する腹側淡蒼球(愛着)は別の領域だということにゃ。
つまり、脳は「恋」と「愛着」を別のシステムで動かしている可能性があるにゃ。
「この人じゃなきゃダメ」と感じるとき、
それは「恋」のシステムなのか、
「愛着」のシステムなのか。
…あなたはどっちだと思うにゃ?
2022年にPMCに掲載されたFerraro博士らの研究では、DV被害者98人を調査したにゃ。
DV関係にいる人の多くが、幼少期にも対人的なトラウマを経験していたにゃ。
しかもそのトラウマが、
「暴力と愛情を混同する内的モデル」を作り得ること、
「虐待されることを"当然"と感じる信念」に繋がり得ること
が報告されてるにゃ。
子どもの頃、親の機嫌が読めないと危険だった。
泣いても来てくれなかった。
愛情が不安定だった。
その環境で、子どもが編み出した生存戦略。
「相手の機嫌を読め。先回りしろ。自分を合わせろ。」
それは、あの頃は必要だったにゃ。
でも大人になった今も、このプログラムが動き続けているとしたら…?
相手の表情を読む。声のトーンを分析する。
LINEの既読時間を気にする。
…それは「愛」だろうか。
それとも、ずっと前に身につけた
「安全確認」だろうか。
これはちょっと怖い研究にゃ。
恋愛初期の人たちにfMRIを撮って、40ヶ月後に連絡をとったにゃ。「まだ付き合ってますか?」と。
40ヶ月後も一緒にいたカップルと、別れたカップルでは、恋愛初期の時点で脳の反応パターンが違ったにゃ。
しかも、初期の脳活動と40ヶ月後の関係の幸福度が相関していたにゃ。
つまり、自分では「最高に幸せ」と感じている恋愛初期の時点で、脳はすでにその関係の行く先を"知っていた"可能性があるにゃ。
頭では「この人しかいない」と思っていても、
体がざわつく。胃がきゅっとなる。
眠れない。
…もしかしたらそれは、
脳が何かを感じ取っているサイン
なのかもしれないにゃ。
恋愛はOCDと同じセロトニン濃度 / コカインと同じ報酬系が反応
間欠強化が脳の報酬系を最も強く刺激する
機嫌を読む能力は、安全じゃない環境で身につけたもの
…のかもしれないにゃ。
ここまでのデータを並べて、
研究所が思ったことをひとつだけにゃ。
「相手の機嫌が気になって眠れない」人は、
たぶんずっと頑張ってきた人にゃ。
子どもの頃から誰かの顔色を読んで、
自分を後回しにして、
それを「思いやり」だと思ってきたにゃ。
それは間違いでも弱さでもなくて、
あの頃の自分を生き延びさせた、ものすごい能力にゃ。
ただ、もしかしたら今は
もうそのプログラムを
アップデートしていい時期
…なのかもしれないにゃ。
もちろん、これはひとつの見方にゃ。あなた自身が感じてることのほうが、あなたにとっては大事にゃ。
最後にひとつだけにゃ。
「じゃあ、相手の機嫌が
気にならなくなるのが
ゴールなの?」
研究所は、そうは思わないにゃ。
気になっても、
自分が壊れない。
相手が不機嫌でも、
「でも私は私」と思える。
それは冷たいんじゃなくて、
ようやく安全な場所にいる
ということなのかもしれないにゃ。
あなたにとって
「安全な場所」って、
どんな場所だろうにゃ。
恋してる人の脳はOCD患者と同じだったり、
「好き」は渇望だったり、
脳が40ヶ月先を知っていたり。
人間って、おもしろいにゃ。
研究はあくまで研究にゃ。
それをどう受け取るかは、
あなた次第にゃ。
**でも知ることで、
少し楽になることも
あるかもしれないにゃ。**
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猫の国は、優しい人のための場所にゃ。