
…痛みは先に引いていく。「その気」は、もっとゆっくりらしいにゃ。
こんな気持ち、ないにゃ?
産後の性生活は、
話しにくいテーマ。
健診でも、自分からは言い出しにくい。
友達にも言いにくい。
でも、同じ人たちを1年追いかけて、
数えてみた人たちがいるにゃ。
アイルランドのダブリンで、オマリーさんたち(2018年)は、初めて出産した832人に、妊娠初期から産後1年まで、何度もアンケートに答えてもらったにゃ。
産後は3か月ごとに4回。聞いたのは、セックスのときの痛みや、性への関心が持てないことなど。
妊娠前、産後6か月、産後1年を見比べたにゃ。同じ人を追いかけたから、変わり方が見えるにゃ。
産後1年。妊娠前より多いままだったのは、どれだと思う?
産後1年で、性への関心が持てない人
妊娠前(33%)より、多いままだったにゃ
痛みは、時間とともにおさまっていく人が多かったにゃ。でも「その気になれない」は、1年たっても5人に2人。
「もう1年なのに、私だけ」と思っているなら、同じ場所にいる人は、少なくないにゃ。
研究したひとたちは、産後1年のあいだに関心が変わるのはめずらしくないことで、お母さんになっていく途中のふつうの変化のひとつ、と書いているにゃ。
1年たっても5人に1人には痛みがあったにゃ。
セックスのたびに痛い、出血がある、何か月も痛みが変わらない。気分の沈みが長く続いて、毎日がしんどい。
そういうときは、産婦人科や助産師さんに話していい中身にゃ。研究したひとたちも、医療者のほうから性のことを聞いて、合う相談先につなげることが大事だと書いているにゃ。
この調査では、どんな人に悩みが多かったかも見ているにゃ。
6か月の時点の痛みと関係していたのは、授乳中であること、会陰の深い裂傷、そして妊娠前からセックスで痛みがあったことにゃ。
1年後に性への関心が持てないことと関係していたのは、体の見た目に満足できない気持ち(ボディイメージ)だったにゃ。
授乳のことは、体のしくみでこう説明されているにゃ。授乳中は母乳をつくるホルモン(プロラクチン)が多く、そのぶんエストロゲンが少なくなる。すると腟が乾きやすく、痛みにもつながりやすい。
わかっているのは「いっしょに見られた」というところまでで、これだけが原因と決まったわけではないにゃ。
ただ「その気にならない」「痛い」の裏には、気持ちだけじゃなく体の理由があることもあるにゃ。体の理由なら、医療者に相談できる中身でもあるにゃ。
2000年に、ロンドンの病院で初めて出産した人たちに、産後6か月のころ郵送で聞いた調査があるにゃ。答えたのは484人。
妊娠前、産後3か月まで、いま(6か月)の3つの時期の悩みを、ふり返って答えてもらったにゃ。
痛み・乾き・性欲の低下など、何かしらの悩みがあった人の割合にゃ。6か月でも、まだ妊娠前より多かったにゃ。
産後に性の悩みがあった人のうち、
医療者にそのことを話した人
7人に6人は、医療者には話していなかったにゃ
お父さんにも聞いた別の調査では、悩みや疑問がほとんどない親は、お母さんにもお父さんにも少なかったにゃ。
「夫が分かってくれない」と感じるとき、夫の側も、何が起きているのか分からずにいるのかもしれないにゃ。
研究では、アンケートのほうから「痛みは?」「関心は?」と聞いてくれたにゃ。
いまの私たちは、だれにも聞かれないまま、夜中の授乳の合間に、スマホで「産後 いつ戻る」と打ちこむにゃ。
出てくるのは「3か月で戻った」という声や、強い言葉の体験談。それと比べて「私だけ」と思ってしまうにゃ。
研究の数字で見れば、1年たっても関心が持てない人は約4割。「まだ戻らない」は、検索で目立たなくても、めずらしい声じゃないにゃ。
「痛いのがこわい」「疲れていて余裕がない」。向かい合うと言えないことも、LINEなら先に送れることがあるにゃ。
この記事をそのまま送るのも、ひとつの手にゃ。夫の側も、何が起きているのか知りたいのかもしれないにゃ。
研究したひとたちは、医療者のほうから聞くことが大事だと書いているにゃ。でも健診は、赤ちゃんのことで手いっぱいになることもあるにゃ。
気になることをスマホのメモに書いておいて、産婦人科や助産師さんに見せてもいいにゃ。
いまのあなたに、いちばん近いのは?

「私だけ、戻らない」。
そう思うのは、
まわりを見わたしても、
同じ話が聞こえてこないからにゃ。
ロンドンの調査では、産後3か月までに
10人に8人に、何かしらの悩みがあったにゃ。
それなのに、医療者に話した人は
7人に1人。
ほとんどの人が通っている場所なのに、
声には、ほとんどならなかった。
「私だけ」は、同じ人が少ないからではなく、
聞こえてくる声が少ないから
生まれるのかもしれないにゃ。
研究所のねこたちが、もうひとつ
気になったのは、1年後のことにゃ。
6か月のころの痛みと関係していたのは、
授乳や出産の傷だった。
でも1年後の「その気になれない」と
いっしょに見られたのは、
自分の体の見た目への気持ちだったにゃ。
「私が冷たいのかな」と、
夫とのあいだに探していた答えは、
もしかすると、鏡の前のほうに
あるのかもしれないにゃ。
ダブリンのアンケートで分かったのは、
「いっしょに見られた」まで。
鏡の話は、そこから先の
ねこたちの読みにゃ。
妊娠前にも、
セックスのときの痛みは
10人に3人にあったにゃ。
1年後は、それより少なかったにゃ。
痛みは「前」に戻ったんじゃなくて、
前より少ない所まで来ていた。
「いつ戻るんだろう」と待つあいだ、
くらべる相手は、
ずっと妊娠前の自分にゃ。
その「前」を、いったん脇に置いたら。
いまの体で、
どんなふうだったら
うれしいかにゃ。
猫の国は、優しい人のための場所にゃ。
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