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ベランダに来る、鳩のこと

📅 2025-11-03⏱️ 3分✍️ 匿名の鳩観察員
日常ほっこりベランダ小さな幸せ
ベランダに、鳩が来る。 毎朝、同じ時間。7時15分くらい。 最初は、追い払おうとした。 鳩って、フンするし、汚いし、なんか怖いし。 「シッシッ」 手を振ると、飛んでいく。でも、次の日また来る。 しつこいな、と思った。 ある朝、なんとなく眺めてみた。 追い払わずに、ただ見てた。 鳩は、手すりの上をちょこちょこ歩いてた。首を傾げて、こっちを見た。 目が合った。 「なんだよ」 鳩は何も言わない。当たり前だけど。 でも、なんか、「おはよう」って言われた気がした。 それから、追い払うのをやめた。 毎朝、鳩が来る。私は、コーヒーを飲みながら眺める。 鳩は、しばらくちょこちょこして、飛んでいく。 それだけ。 それだけなのに、なんか良い。 友達に話したら笑われた。 「鳩に癒されてるの?変なの」 変かもしれない。でも、本当なんだもん。 この鳩、たぶん同じ鳩だと思う。 足に、ちょっと茶色い模様がある。 勝手に、「ポポ」と名付けた。 ポポは、毎朝来る。雨の日も来る。 「今日も雨の中、来たの?偉いね」 話しかけてる自分に気づいて、ちょっと恥ずかしくなる。 でも、誰も見てないからいいや。 ポポは、私のことをどう思ってるんだろう。 「餌くれない人間」かな。「毎朝いる人」かな。 何も思ってないかもしれない。鳩だし。 でも、毎朝来るってことは、嫌われてはいないのかな。 そう思うと、ちょっと嬉しい。 最近、ポポが来ないと心配になる。 「今日、遅いな」 「どこか行ったのかな」 「まさか、猫にやられた?」 そわそわしてると、来る。いつも通り、ちょこちょこ歩いてる。 「なんだ、いるじゃん」 安心する。 たかが鳩。されど鳩。 私の朝は、ポポが来ることで始まる。 ポポを見送ってから、仕事の準備をする。 この順番が、なんか大事。 ある日、ポポがもう一羽連れてきた。 「え、友達?恋人?」 二羽で、ちょこちょこしてた。 なんか、嬉しかった。 「ポポ、友達いたんだ。よかったね」 また話しかけてる。もう慣れた。 小さな日常。何も起こらない毎日。 でも、ベランダに鳩が来る。 それだけで、今日も生きていける気がする。 大げさかもしれない。でも、本当にそう思う。 もしあなたも、何気ない毎日がしんどいなら。 窓の外を、眺めてみてほしい。 鳩がいるかもしれない。猫がいるかもしれない。雲が流れてるかもしれない。 小さな何かが、あなたの朝を待ってるかもしれない。 ポポ、明日も来てね。 --- *© 2025 匿名の鳩観察員*