隙間の光
ずっしり・3分

隙間の光:消えたかったけど、朝が来た

匿名のまだいる人・3分・ずっしり

消えたいな、って思った夜があった。

何があったわけじゃない。ただ、疲れてた。全部に疲れてた。

布団の中で、天井を見てた。

明日も仕事か。明日も起きなきゃいけないのか。明日も、生きなきゃいけないのか。

消えたいな。

死にたい、とは違う気がした。積極的に死にたいわけじゃない。ただ、消えたかった。ふっと、なくなりたかった。

誰にも迷惑かけずに、静かに、消えたかった。

そのまま眠った。眠れないかと思ったけど、眠れた。

朝、目が覚めた。

カーテンの隙間から、光が入ってた。

ああ、朝か。

消えてなかった。まだ、ここにいる。

しばらく、天井を見てた。

起きなきゃ。でも動けない。動きたくない。

5分くらい、そのままでいた。

結局、起きた。トイレに行って、顔を洗って、水を飲んだ。

いつもと同じ朝だった。

何も変わってない。消えたかった夜の後でも、朝は普通に来る。体は普通に動く。

それが、少しだけ不思議だった。

あれから何回か、同じような夜があった。

消えたいな、って思いながら眠る。朝が来る。まだいる。

それを繰り返してる。

生きてる理由とか、分からない。頑張る理由も、分からない。

でも、朝が来たら、起きてる。ご飯食べて、仕事行って、帰ってきて、寝る。

それだけ。

それだけでいいのかもしれない、って最近思う。

意味がなくても、理由がなくても、ただ朝が来たから起きる。それでいい。

今日も、消えてない。

それだけで、今日は終われる。

― 匿名のまだいる人

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