夜、眠れない。
布団に入っても、目が冴えてる。
体は疲れてる。一日働いて、ヘトヘトのはず。
なのに、眠れない。
最初は、寝具のせいだと思った。
枕を変えた。マットレスも変えた。アロマを焚いた。
変わらなかった。
次に、生活習慣のせいだと思った。
カフェインをやめた。スマホを寝る前に見ないようにした。お風呂にゆっくり入った。
少し良くなった。でも、眠れない夜は続いた。
病院に行った。
「睡眠薬、出しましょうか」
薬を飲めば、眠れた。でも、翌朝ぼんやりする。
それに、薬がないと眠れない自分が、嫌だった。
ある夜、気づいた。
眠れない夜には、共通点があった。
仕事でミスした日。誰かに嫌なことを言われた日。明日、大事な予定がある日。
そういう日は、決まって眠れない。
布団に入ると、頭が回り始める。
「あの時、ああ言えばよかった」
「明日、うまくいくかな」
「あの人、怒ってるかな」
ぐるぐる、ぐるぐる。
止まらない。
「やめよう」と思っても、止まらない。
考えないようにすればするほど、考えてしまう。
カウンセラーに言われた。
「心配事を、頭の中に置いたまま寝ようとしてませんか?」
「はい」
「それだと、脳が休めないんです」
「どうすればいいんですか」
「外に出すんです。紙に書くとか」
寝る前に、ノートを書くようにした。
今日あったこと。気になってること。明日心配なこと。
全部、書き出す。
書いたら、ノートを閉じる。
「今日はここまで。続きは明日」
そう自分に言い聞かせる。
最初は、効果が分からなかった。
でも、続けてるうちに、少しずつ変わった。
頭の中のぐるぐるが、少し減った。
「あ、それはノートに書いたから、明日考えよう」
そう思えるようになった。
今も、眠れない夜はある。
でも、前よりずっと減った。
眠れない原因は、枕じゃなかった。生活習慣だけでもなかった。
頭の中に、心配事を抱えたまま寝ようとしてたこと。
それが、原因だった。
体の症状なのに、心が関係してた。
もしあなたも、眠れない夜が続いてるなら。
頭の中に、何か抱えてないか、見てみてほしい。
それを外に出すだけで、少し楽になるかもしれないから。
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