体調が悪い。
でも、原因が分からない。
3年前から、ずっとそう。
最初は、めまいだった。
急に、ぐらっと来る。立っていられなくなる。
耳鼻科に行った。「異常なし」。
次に、動悸が始まった。
何もしてないのに、心臓がドキドキする。
循環器科に行った。「心臓は健康です」。
頭痛もあった。肩こりも酷かった。吐き気がする日もあった。
内科、整形外科、脳神経外科。
全部回った。全部「異常なし」。
「異常がないなら、なんで辛いの?」
誰にも分かってもらえなかった。
「気のせいじゃない?」
「疲れてるだけでしょ」
「もっとリラックスしなよ」
そう言われるたびに、悔しかった。
気のせいじゃない。本当に辛いんだよ。
でも、検査で何も出ないから、証明できない。
「私、おかしいのかな」
自分を疑うようになった。
ある日、内科の先生に言われた。
「心療内科、行ってみたことありますか?」
心療内科。
「私、心の病気なんですか?」
「病気というか、体と心は繋がってるので。心の疲れが、体に出ることもあるんです」
正直、抵抗があった。
体が辛いのに、心療内科?
「心が弱いから体調悪いんだ」って言われてる気がした。
でも、他に手がなかった。
心療内科に行った。
先生は、ゆっくり話を聞いてくれた。
仕事のこと。家族のこと。最近あったこと。
1時間くらい、話した。
「体に出やすいタイプなんですね」
「タイプ?」
「心が感じてることを、言葉にするのが苦手な人は、体に出やすいんです」
言葉にするのが苦手。
確かに、私は愚痴を言わない。弱音も吐かない。
辛くても「大丈夫」と言う。悲しくても泣かない。
全部、飲み込んできた。
「飲み込んだ感情は、どこかに行かなきゃいけないんです。それが、体に出てるのかもしれません」
そうなんだ。
私の体調不良は、飲み込んだ感情だったんだ。
それから、少しずつ変えた。
辛い時は「辛い」と言う。
悲しい時は、泣く。
愚痴も、少しずつ言うようにした。
最初は、すごく難しかった。
「こんなこと言っていいのかな」
「迷惑じゃないかな」
「弱い人だと思われないかな」
でも、言ってみたら、意外と大丈夫だった。
「そうだったんだ、辛かったね」
そう言ってもらえた。
半年くらいして、気づいた。
めまい、減ってる。動悸も、前ほどない。
完全になくなったわけじゃない。今でも、調子悪い日はある。
でも、3年前に比べたら、ずっと楽になった。
原因不明の体調不良は、「原因がない」んじゃなかった。
心が原因だった。
検査で見えない原因が、あった。
今も、体調が悪くなると、自分に聞く。
「最近、何か飲み込んでない?」
「言いたいこと、我慢してない?」
体は、心の通訳だと思う。
心が言えないことを、体が代わりに言ってる。
だから、体の声を聞くようにしてる。
もしあなたも、原因不明の体調不良に悩んでるなら。
心に、何か溜まってないか、見てみてほしい。
検査で見えない原因が、あるかもしれないから。
体は嘘をつかない。
心が言えないことを、ちゃんと教えてくれてるから。
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