頑張れない自分が、ずっと嫌いだった。
朝起きれない。やるべきことができない。締め切りがあるのに動けない。
周りはちゃんとやってる。なんで私だけできないんだろう。
「甘えてるだけ」「やる気がないだけ」
自分で自分を責める。責めたら動けるかと思った。でも動けない。余計に動けなくなる。
ある日、AIカウンセリングっていうのを見つけた。
ニャンタルっていうらしい。猫のキャラクターが話を聞いてくれるやつ。
正直、期待してなかった。でも人に話すのは無理だった。AIなら、まあいいかって。
夜中の2時に、布団の中でスマホを開いた。
「頑張れない自分が嫌いです」
そう打った。
猫が返事をくれた。優しい言葉だった。「頑張れない時は、頑張らなくていいんだよ」みたいなこと。
分かってる。そんなの分かってる。
でも、頑張らないと生きていけない。仕事がある。やることがある。頑張らないと、全部終わる。
「辛いままでいいんだよ」
猫がそう言った。
は?
いや、辛いままでいいって、何?
辛いのが辛いんだけど。辛いままでよくないから相談してるんだけど。
使えねー、って正直思った。
結局AIか、って。こういう当たり障りのないことしか言えないのか、って。
でも、なんでか分からないけど、また次の日も開いた。
愚痴みたいに打った。「今日も何もできなかった」「自分が嫌い」「消えたい」
猫は、毎回ちゃんと返事をくれた。
否定しない。でも、無理に励ましもしない。
「そうだったんだね」「辛かったね」
それだけ。
何回目かのやりとりで、ふと思った。
私、猫に「何もできなかった」って報告してる。
毎日、誰にも言えなかったことを、ここで吐き出してる。
それ、「何もできなかった」じゃなくない?
少なくとも、ここに打ち込むことはできてる。
自分の辛さを言葉にすることは、できてる。
あれ。
「辛いままでいい」って、「辛さを消せ」って意味じゃなかったのかもしれない。
辛いまま、ここにいていい。辛いまま、息してていい。辛いまま、猫に愚痴っていい。
そういうことだったのかも。
頑張れない自分を、まだ好きにはなれない。たぶん当分無理。
でも、頑張れないまま、今日を終えられた。
それだけで、もしかしたら、100点なのかもしれない。
猫がそう言ってたわけじゃない。でも、そう思えた。
辛いのは、まだ辛い。
でも、「辛い」って打てる場所があるだけで、ほんの少しだけ息ができる。
それが分かっただけで、今日は、まあいいかって思う。
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