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「断れなかった」が、積もっていく

📅 2026-02-28⏱️ 4分✍️ 匿名のイエスマン
断れない境界線自己犠牲疲れ人間関係本音
「いいよ」って言った。 本当は嫌だった。 金曜の夜、疲れてて、家に帰ってダラダラしたかった。でも同僚に「今日飲みに行かない?」って言われて、「いいよ」って答えた。 断る理由が見つからなかった。いや、理由ならいくらでもある。疲れてる。お金ない。明日早い。 でも、言えない。 「えー、いいじゃん、ちょっとだけ」って言われるのが怖い。「ノリ悪いな」って思われるのが怖い。 だから、「いいよ」。 飲み会は楽しかった。たぶん。笑ってた。たぶん。 でも帰り道、どっと疲れが来た。体の疲れじゃなくて、なんか、中身が空っぽになったみたいな疲れ。 こういうこと、ずっとやってる。 「この仕事、お願いしてもいい?」「いいですよ」 自分の分だけで手一杯なのに。 「今度の日曜、引っ越し手伝ってくれない?」「いいよ」 日曜は一日中寝てたかったのに。 「ここ、もう少し直せる?」「はい、大丈夫です」 大丈夫じゃないのに。 気づいたら、自分の時間がほとんどない。スケジュールは全部、誰かの都合で埋まってる。 それでも断れない。 断ったら嫌われるかもしれない。面倒な人だと思われるかもしれない。次から誘ってもらえないかもしれない。 誘ってほしいわけじゃないのに。行きたくないのに。でも、誘われなくなるのは寂しい。 矛盾してる。わかってる。 ある日、限界が来た。 会社のトイレで、急に涙が出た。理由はわからない。特に何かあったわけじゃない。ただ、疲れた。ずっと「いいよ」って言い続けるのに、疲れた。 その日の帰り、先輩に「今日、飲み行こう」って言われた。 「すみません、今日はちょっと」 言えた。 先輩は「おー、了解」って言って、それだけだった。 怒られなかった。嫌な顔もされなかった。「了解」の一言で終わった。 あれ。 こんなもんなのか。 家に帰って、コンビニで買ったプリンを食べた。テレビ見て、風呂入って、23時に寝た。 すごく普通の夜だった。でも、すごく久しぶりの夜だった。 自分で選んだ夜。誰にも「いいよ」を言わなかった夜。 次の日、先輩は普通だった。何も変わってなかった。 「断ったら関係が壊れる」って、自分が勝手に思ってただけだった。 今も、断るのは苦手だ。つい「いいよ」って言いそうになる。 でも、その前に一瞬だけ考えるようになった。 「本当に、いいのか?」 本当に行きたいなら行く。本当にやりたいならやる。 でも、嫌なら。 「ごめん、今日はちょっと」 それだけでいい。 「いいよ」は、自分のために取っておいていい。 --- *© 2026 匿名のイエスマン*