3年前のわたしへ。
届くかな。届かないよね。でも書くね。
今のわたしは、まあ、生きてるよ。
それだけ聞いたら安心する? しないか。あの頃のわたしは、生きてることがいちばんしんどかったもんね。
あのとき、毎朝起きるたびに思ってたよね。
「また今日が始まる」って。
嬉しいとかじゃなくて。がっかりしてた。目が覚めたことに。
布団の中で天井を見て、身体が重くて、何もかもが面倒で。
お風呂に入れなかった日が続いてた。3日、5日。シャンプーする気力がないの。髪がべたべたしてるのは分かってるのに、どうでもいい。自分のことがどうでもいい。
鏡を見るのが嫌だった。目の下のクマ。荒れた肌。「こんなの私じゃない」って思ってた。でも本当は、「これが私だ」ってことのほうが怖かった。
あのね、言いたいことがあるの。
「頑張らなくていいよ」とか、そういうんじゃないの。あの頃のわたしがいちばん嫌いだった言葉でしょ、それ。頑張ってないわけじゃないのに、って。
わたしが言いたいのは、
あなたが自分のことを「ダメだ」って思ってるその感覚、間違ってないよってこと。
——え、って思うよね。
違う違う、あなたが本当にダメだって意味じゃないの。
「ダメだと感じている」こと自体は、おかしくないってこと。だって、それだけしんどい状況にいるんだもん。しんどかったら「ダメだ」って思うのは、普通の反応だよ。壊れてるんじゃない。反応してるだけ。
3年後のわたしがそれに気づくまで、だいぶかかった。
正直に言うね。
3年経っても、全部は治ってない。
たまに「自分なんか」って思う夜はある。お風呂に入れない日もたまにある。人と比べて落ち込むこともある。
でもね。
「たまに」になったの。
「毎日」だったのが、「たまに」になった。
それってたぶん、すごいことなんだと思う。あの頃のわたしには信じられないだろうけど。
最後にひとつだけ。
あなたはこれから、自分に「えらいえらい」って言えるようになるよ。
嘘でしょって思うよね。あの頃のわたしがいちばんバカにしそうな言葉だよね。
でも本当。お風呂に入っただけで「えらい」。ご飯食べただけで「えらい」。布団から出ただけで「えらい」。
最初はバカみたいだった。でも続けてたら、ちょっとだけ、自分のことが嫌いじゃなくなった。
だからあなたも、いつか言えるようになるよ。
急がなくていいから。
3年後のわたしより。
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