体調不良のため
ふつう・4分

体調不良のため:今日、会社を休んだ

匿名の欠勤者・4分・ふつう

今日、会社を休んだ。

朝7時にアラームが鳴って、止めて、布団の中でスマホを握りしめて、上司に「体調不良のため」とメッセージを送った。

嘘じゃない。本当に体調が悪い。

ただ、熱があるとか、お腹が痛いとかじゃない。

身体が動かない。動かないというより、動きたくない。会社に行く自分を想像しただけで、胸のあたりがぎゅっとなる。

送信ボタンを押した瞬間、すごく楽になった。

そのあと、すごく罪悪感がきた。

1週間前のこと。

会議で、私の企画が否定された。それ自体はいい。仕事だから。

でも、言い方だった。

「これ、誰が考えたの? ちょっと……レベルが低いよね」

みんなの前で。

笑いが起きた。私も笑った。笑うしかなかった。

隣の席の先輩が、あとで「気にしないほうがいいよ」と言ってくれた。ありがたかった。でも、気にしないほうがいいって言われると、気にしてる自分がおかしいみたいで、余計つらかった。

3ヶ月前のこと。

異動してきた新しい上司は、最初は普通だった。

普通に挨拶して、普通に仕事を振って、普通に「よろしくね」と言った。

でもだんだん、気づいた。

私にだけ当たりが強い。他の人には笑顔で話すのに、私には目を合わせない。メールの返信は私のだけ遅い。

気のせいかと思った。しばらくそう思おうとした。

でも、周りも気づいてた。「あの人、あなたに厳しくない?」って、同期に言われた。

言われたとき、ホッとした。自分の感覚がおかしいんじゃないって分かって。

でも同時に、絶望した。気のせいじゃなかったんだって。

半年前のこと。

前の上司は穏やかな人だった。

「無理しないでね」が口癖で、残業してると「早く帰りなよ」と声をかけてくれた。

あの頃は、仕事が楽しかった。

朝、会社に行くのが嫌じゃなかった。日曜の夜も、そこまで憂鬱じゃなかった。

上司が一人変わるだけで、こんなに変わるんだ。

環境って、そういうことなんだ。

今日、布団の中にいる。

カーテンの隙間から光が入ってくる。平日の昼間に布団の中にいるのは、不思議な気持ちだ。

罪悪感はまだある。でも、身体は正直で、肩の力が抜けていくのが分かる。

明日のことは分からない。明日も休むかもしれない。行くかもしれない。

今はただ、今日一日を休むことだけ考える。

それでいい。たぶん。

― 匿名の欠勤者

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