深夜1時から朝6時まで。週5日。
コンビニの夜勤バイト、もう5年続けてる。
大学を出て、就職して、3年で辞めた。「向いてない」って自分でもわかった。人と話すのが苦手。プレッシャーに弱い。会議で発言できない。
それから、いくつか仕事を転々とした。どれも続かなかった。
30歳のとき、このコンビニバイトを始めた。最初は「つなぎ」のつもりだった。次の仕事が見つかるまでの。
でも、続いてる。5年も。
なんでか?楽だから。
夜中のコンビニは、そんなに客が来ない。来ても、酔っ払いか、タクシー運転手か、夜勤明けの人か。みんな疲れてて、話しかけてこない。レジ打って、「ありがとうございます」って言うだけ。
品出しして、掃除して、発注して。やることは決まってる。マニュアル通り。それが、私には合ってた。
昼間の社会に、私は居場所がなかった。でも、夜の世界には、なんとなく居場所がある気がする。
みんな、それぞれの理由で夜中に起きてる。昼間の世界から、ちょっとずれてる人たち。私も、そのうちの一人。
時給は安い。1000円ちょっと。でも、家賃と食費くらいは稼げる。贅沢はできないけど、生きていける。
友達はいない。恋人もいない。家族とも疎遠。
でも、寂しくない。いや、嘘。寂しい。でも、それでもいいって思えてる。
昼間の世界で頑張って、疲れて、潰れるよりは。夜の世界で、静かに、細々と生きる方が、私には合ってる。
「もっと頑張れ」って言われたこともある。「もったいない」「まだ若いのに」って。
でも、頑張りたくない。頑張って、何になる?昇進?出世?結婚?そんなの、いらない。
私は、ただ生きていたいだけ。それ以上でも、それ以下でもない。
先週、常連の客が言った。「いつもありがとうね」って。
嬉しかった。こんな私でも、誰かの役に立ってる。そう思えた。
夜のコンビニバイト、5年目。これからも、たぶん続ける。
いつまで?わからない。でも、今はこれでいい。
立派な人生じゃない。誰かに自慢できる人生でもない。でも、私の人生だ。
それだけで、十分。
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