朝、寝坊した。
アラームは鳴ってた。でも、止めて、また寝た。
気づいたら、7時40分。
保育園の送りは、8時半まで。家から保育園まで、自転車で15分。
つまり、あと50分で、子どもを起こして、着替えさせて、朝ごはん食べさせて、自分も準備して、出発しなきゃいけない。
無理だ。
でも、やるしかない。
「起きて!」って息子を起こした。3歳。
息子は、ぐずった。「やだ、眠い」
「お願い、起きて」
なんとか起こした。着替えさせる。息子は嫌がる。「これじゃない、あっちの服がいい」
「今日はこれ!」
無理やり着せた。
朝ごはん。パンとバナナ。
「いただきます」も言わずに食べさせる。
自分の準備。化粧はしない。髪も適当に結ぶ。服も適当。
時計を見る。8時15分。
やばい。
「行くよ!」
息子を抱えて、玄関へ。靴を履かせる。
自転車に乗せる。ヘルメットをかぶせる。
漕ぐ。必死で漕ぐ。
信号、赤。
「早く変われ」
青になった。また漕ぐ。
保育園に着いた。8時32分。
2分、遅刻。
先生が、困った顔をしていた。
「すみません」って頭を下げた。
「大丈夫ですよ、お気をつけて」
息子を預けた。息子は、何も気にせず走っていった。
私は、また自転車に乗った。会社に向かう。
途中、涙が出た。
「私、ダメな母親だ」
寝坊して、子どもを急かして、遅刻して。
でも、会社には間に合った。ギリギリだったけど。
デスクに座った。同僚が「おはよう」って言った。
「おはよう」って返した。
何食わぬ顔で、仕事を始めた。
でも、心の中は、もやもやしてた。
夕方、息子を迎えに行った。
「今日、楽しかった?」って聞いた。
「うん!」って息子は笑った。
ああ、息子は覚えてないんだ。朝のバタバタを。
それで、少し救われた。
家に帰って、夕飯を作った。今日は手抜き。冷凍のから揚げとサラダ。
息子は、もりもり食べた。
「美味しい?」
「うん!」
それでいいんだ。
完璧な母親じゃなくていい。寝坊することもある。遅刻することもある。
でも、息子は元気。それだけで、十分。
明日は、ちゃんと起きよう。
でも、また寝坊するかもしれない。
それでも、なんとかなる。
今日も、なんとかなったから。
---
*© 2025 匿名の母*