近所のスーパーに、いつも同じおばあちゃんがいる。
レジのパートさん。70歳くらい?もっと上かもしれない。
動きは遅い。レジを打つのも、ゆっくり。
だから、おばあちゃんのレジは、いつも空いてる。
みんな、若い店員さんのレジに並ぶ。
でも、私は、おばあちゃんのレジに行く。
理由は、なんとなく。
おばあちゃんは、いつも笑顔だ。
「こんにちは」って言ってくれる。
レジを打ちながら、「今日は寒いですね」とか、「このお菓子、美味しいですよ」とか、話しかけてくれる。
最初は、「早くしてほしいな」って思ってた。
でも、だんだん、このやりとりが好きになった。
おばあちゃんは、私の顔を覚えてくれてる。
「いつもありがとうございます」って言ってくれる。
私も、「いつもありがとう」って返す。
先週、おばあちゃんがいなかった。
「お休みかな」って思った。
でも、翌週もいなかった。
心配になった。
3週間目、おばあちゃんが戻ってきた。
「おばあちゃん!」って声をかけた。
おばあちゃんは、嬉しそうに笑った。
「風邪ひいちゃって。心配かけてごめんなさいね」
「元気になってよかった」
おばあちゃんは、いつも通りレジを打ってくれた。
ゆっくりだけど、丁寧に。
会計が終わって、おばあちゃんが言った。
「あなたみたいな人がいるから、私も頑張れるのよ」
その言葉に、じーんとした。
私も、おばあちゃんがいるから、スーパーに行くのが楽しいんだ。
小さなことだけど、こういうのが、日常の幸せなんだなって思った。
スーパーのレジ、いつも同じおばあちゃん。
これからも、おばあちゃんのレジに並ぶ。
そして、少しの会話を楽しむ。
それが、私の小さな幸せだ。
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