不安で眠れない夜がある。
理由は、いろいろ。仕事のこと、人間関係のこと、将来のこと。
布団に入っても、頭の中がうるさい。
「あの時、ああすればよかった」「明日、うまくいくかな」「もし失敗したら」
そんな思考が、ぐるぐる回る。
心臓がドキドキする。息が浅くなる。
こういう夜、私には儀式がある。
まず、布団から出る。
無理に寝ようとしても、余計に眠れなくなるから。
リビングに行く。明かりは、間接照明だけ。
お湯を沸かす。ハーブティーを入れる。カモミールか、ラベンダー。
カップを両手で持って、ゆっくり飲む。
温かさが、体に染み渡る。
それから、ソファに座る。
ノートを開く。
不安なことを、全部書き出す。
「明日のプレゼン、失敗したらどうしよう」
「上司に嫌われてるかもしれない」
「このまま、ずっと一人かもしれない」
思いつく限り、書く。
書いているうちに、不安が少しずつ形になっていく。
「ああ、私はこれが怖かったんだな」
それがわかるだけで、少し楽になる。
次に、その不安に対して、自分に問いかける。
「本当にそうなる?」
「もしそうなったら、どうする?」
「最悪の事態って、何?」
冷静に考えると、「最悪」って、そこまで最悪じゃないことが多い。
プレゼンが失敗しても、死ぬわけじゃない。
上司に嫌われても、転職できる。
一人でも、生きていける。
そう思うと、不安が少し小さくなる。
最後に、ノートに書く。
「大丈夫。なんとかなる」
この言葉を、自分に言い聞かせる。
それから、また布団に戻る。
眠れる時もあるし、眠れない時もある。
でも、さっきよりは、心が落ち着いてる。
この儀式は、誰かに教わったわけじゃない。
自分で、試行錯誤して見つけた方法。
効果があるかどうかは、わからない。
でも、私には必要な時間だ。
不安で眠れない夜。
そういう夜があってもいい。
完璧に眠れなくてもいい。
ちょっとした工夫で、少しでも楽になれるなら、それでいい。
不安との付き合い方。
それは、人それぞれ。
これが、私のやり方だ。
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