眠れない。
布団に入って、1時間。2時間。
目は冴えたまま。
時計を見る。午前2時。
「明日、仕事なのに」
焦る。焦ると、余計に眠れない。
羊を数える。1匹、2匹、3匹。
100匹まで数えても、眠れない。
スマホを見る。SNSをスクロール。
でも、それも疲れる。ブルーライトで、余計に目が冴える。
スマホを置く。
天井を見上げる。
暗闇の中、ぼんやりと天井が見える。
染みがある。いくつか。
1、2、3、4。
数える。
これが、私の眠れない夜の習慣になった。
天井の染みを数える。
意味はない。でも、何かをしていないと、不安になる。
染みは、全部で7つある。
形も、大きさも、バラバラ。
一番大きい染みは、右上にある。犬みたいな形。
「今日も、いるね」って心の中で話しかける。
変だと思われるかもしれない。でも、誰も見てない。
染みを眺めていると、少しだけ心が落ち着く。
「眠れなくてもいいか」
そう思えるようになる。
無理に眠ろうとしない。ただ、横になっているだけ。
目を閉じる。開ける。また閉じる。
そうしているうちに、いつの間にか眠っている。
朝、目が覚める。
時計を見る。6時。
「あれ、いつ眠った?」
わからない。でも、眠れた。
眠れない夜は、たくさんある。
でも、それでも朝は来る。
眠れなくても、死なない。次の日も、なんとかなる。
そう思えるようになってから、少し楽になった。
不眠症かもしれない。病院に行った方がいいのかもしれない。
でも、今は、この方法でやっていける。
天井の染みを数える。
それが、私の眠れない夜の儀式。
変かもしれないけど、これが私のやり方だ。
もし、同じように眠れなくて苦しんでいる人がいたら。
無理に眠ろうとしなくていい。
ただ、横になっているだけでいい。
何か、自分なりの儀式を見つけてみてほしい。
それが、少しだけ心を落ち着かせてくれるから。
眠れない夜は、天井の染みを数える。
今夜も、また数えるんだろう。
それでいい。
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