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パワハラで辞めた。でも、逃げたんじゃない

📅 2025-11-03⏱️ 5分✍️ 匿名の元社員
パワハラ退職職場自己肯定決断
退職届を出した日、手が震えた。 上司の机に置く。上司は書類を一瞥して、鼻で笑った。 「逃げるのか。まあ、お前には無理だったんだよ」 その言葉が、胸に刺さった。でも、もう何も言わなかった。 入社して3年。最初は、夢を持っていた。この仕事が好きだった。頑張れば認められると思っていた。 でも、配属された部署の上司が、最悪だった。 毎日怒鳴られた。些細なミスでも、みんなの前で罵倒される。「使えない」「お前は何のためにいるんだ」「給料泥棒」。そんな言葉を、毎日浴びせられた。 仕事の指示も曖昧だった。「これやっといて」と言われて、やると「なんでそうした?」と怒られる。「どうすればいいですか?」と聞くと、「自分で考えろ」と言われる。 何をしても、怒られた。 同僚も、見て見ぬふりだった。誰も助けてくれなかった。むしろ、「お前が標的になってくれて助かる」という雰囲気すらあった。 毎朝、会社に行くのが怖かった。電車に乗ると、動悸がした。吐き気がした。でも、休めなかった。「休んだら、もっと怒られる」と思った。 夜は眠れなかった。明日また怒鳴られる。そう思うと、体が震えた。 体重が10キロ減った。鏡を見ると、知らない人がいた。目が死んでいた。 ある日、朝起きられなくなった。体が動かなかった。「会社に行かなきゃ」と思うのに、体が拒否していた。 その日、初めて休んだ。電話で「体調不良です」と伝えた。上司は、舌打ちをした。 病院に行った。先生に、事情を話した。涙が止まらなかった。 「適応障害ですね。今の環境から離れた方がいいです」 その言葉を聞いて、ようやく決心した。辞めよう。もう、無理だ。 でも、辞めると決めた瞬間、罪悪感が襲ってきた。 「逃げるのか」 「根性がないのか」 「他の人は耐えているのに」 そんな声が、頭の中で響いた。 でも、友達が言った。 「それは逃げじゃない。自分を守るための決断だよ」 その言葉に、救われた。 退職届を出した。上司は嫌味を言った。でも、もうどうでもよかった。1ヶ月後、最後の出社日。誰も見送ってくれなかった。それでもいいと思った。 家に帰って、大きく息を吸った。「もう、あそこには行かなくていいんだ」。その事実が、じわじわと実感できた。 それから3ヶ月。少しずつ、体調が戻ってきた。朝、自然に目が覚めるようになった。ご飯が美味しく感じるようになった。 今、転職活動をしている。まだ決まっていない。でも、焦らない。次は、ちゃんと選びたい。 辞めたことを、後悔していない。あのまま続けていたら、私は壊れていた。 パワハラは、我慢するべきものじゃない。「社会人なら耐えろ」なんて、おかしい。自分を守ることは、逃げじゃない。 もしあなたも、職場で苦しんでいるなら、辞めてもいい。「もう少し頑張ろう」と思って、壊れてしまう前に。 私は、辞めて良かった。生きていて良かった。 それだけで、十分だと思う。 --- *© 2025 匿名の元社員*