「明日、死んでもいいかな」
そう思っていた時期があった。
仕事は辛い。人間関係も疲れる。毎日が義務で、楽しいことなんて何もない。生きる意味が、分からなかった。
でも、死ぬ勇気もなかった。ただ、なんとなく生きていた。
ある日、友達に誘われてライブに行った。
アイドルのライブ。興味なかったけど、断る理由もなかった。
会場に入った。音楽が流れた。ステージに、キラキラした人たちが出てきた。
その中の一人が、目に留まった。
笑顔が眩しくて、歌声が綺麗で、ダンスが力強くて。なんだか、引き込まれた。
ライブが終わった時、心臓が高鳴っていた。久しぶりに、何かに感動した気がした。
「あの子、誰?」
友達に聞いた。名前を教えてもらった。家に帰って、すぐに検索した。
動画を見た。SNSをフォローした。ブログを読んだ。気づいたら、夜中の3時だった。
それから、私の生活が変わった。
朝起きる。推しのことを考える。仕事に行く。休憩時間に、推しの動画を見る。帰宅する。推しのSNSをチェックする。
推しの新曲が出たら、すぐに買う。ライブのチケットが発売されたら、必死で取る。グッズが出たら、予約する。
お金は、推しのために使う。時間も、推しのために使う。
それが、楽しかった。
「明日、ライブがある」
そう思うと、頑張れた。辛い仕事も、乗り越えられた。推しに会えると思うと、力が湧いてきた。
ライブ会場で、推しが笑う。手を振る。歌う。
その瞬間、「生きてて良かった」と思う。
推しは、私を知らない。私は、ただのファンの一人。それは分かっている。
でも、それでいい。
推しがいるから、明日が楽しみになる。推しがいるから、生きる理由がある。
オタクって、バカにされることもある。「現実逃避だ」「無駄遣いだ」と言われる。
でも、私にとっては、無駄じゃない。推しは、私の希望だ。
推しができる前、私は何のために生きているのか分からなかった。でも今は、分かる。
推しを応援するために、生きている。推しの笑顔を見るために、生きている。
それだけで、十分だと思う。
もしあなたも、生きる意味が分からなくなっているなら、何か「推し」を見つけてみてもいいかもしれない。
アイドルじゃなくてもいい。俳優でも、漫画のキャラクターでも、動物でも。
何か、心が動くもの。それが、あなたの希望になるかもしれない。
私は、推しができて救われた。生きる理由ができた。
それだけで、人生が変わった。
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